読んだ本の数:368冊
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■あとかた
最初の「ほむら」だけ繋がりが分からなかったが、2篇目からは登場人物がリレーされる形の連作短編となっている。全体的に息苦しい雰囲気の中で、それぞれに違う形の「愛」が描かれ、心にざわつきが残った。
読了日:12月31日 著者:千早茜
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■その青の、その先の、
どこにでもいそうな女子高生の恋愛がテーマだが、終盤にちょっと意外な展開が待っていた。読んでよかったと素直に思える佳作。
読了日:12月31日 著者:椰月美智子
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■恋しくて - TEN SELECTED LOVE STORIES
今年ノーベル賞を受賞したアリス・マンローと村上春樹の短編も読めるお得な恋愛小説アンソロジー。冒頭の「愛し合う二人に代わって」は少女漫画のような筋立てで良かったけど、村上春樹が選んだのは意外だった(というか見直した)。
読了日:12月30日 著者:
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■聞かないマスコミ 答えない政治家
マスコミの質問力の低さには大いに不満を持っていた。さっと読める本なので、記者たちにはぜひ読んで欲しい。
読了日:12月30日 著者:池上彰
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■ブラバン
普通の学園ものかと思ったら、高校を卒業して四半世紀後にかつてのブラバンのメンバーを集めて演奏しようとする話だった。回想シーンが多く、「オネスティー」など懐かしい曲名も登場する。あまり思い出すことのなかった高校時代、その理由を知らされたようで、なんとも言えない気分。
読了日:12月29日 著者:津原泰水
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■成長から成熟へ さよなら経済大国 (集英社新書)
奥付の出版日は著者が亡くなってちょうど1か月後。広告が果たしてきたことと、その未来についても書かれていて、彼の最後の「批評」は変わらず鋭い。成長戦略を中心に据え原発再稼働やTPPを推進する安倍政権の政策は、ここに書かれている内容とは正反対で、日本の先行きを憂いながらこの世を去ったのではないだろうか。
読了日:12月28日 著者:天野祐吉
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■こんなわたしで、ごめんなさい
結婚願望があってもなくても、巨乳でも貧乳でも、美人でもブスでも、コミュニケーション能力が高くても低くても、それぞれに女性は大変なんだなと思いつつ面白く読みました。
読了日:12月27日 著者:平安寿子
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■のろのろ歩け
中国(台湾)人の描き方がリアル。香港へ行ったときに、一人で地下鉄に乗ってうろうろしたことを思い出した。吉田修一「路(ルウ)」の時も思ったけど「天燈幸福」を読んで、台湾に行ってみたくなった(台北しか行ったことがない)。
読了日:12月26日 著者:中島京子
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■TPPいのちの瀬戸際〜壊国協定のベールを剝ぐ〜
TPPに参加する意味は、小泉構造改革がそうであったように、アメリカへの忠誠を誓うこと以外にないことを再確認した。推進派がその本音を隠して空論としか思えないようなメリットを言い立てるので(マスコミの論調もそう)、まともな議論が成り立たない。本当にどうなってしまうのだろう?
読了日:12月25日 著者:日本農業新聞取材班
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■ふたつめの庭
保育士とシングルファーザーのラブストーリー。TVドラマっぽいので読み終わった人同士ならばヴァーチャル配役の話題で盛り上がれそう。
読了日:12月25日 著者:大崎梢
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■賢者は幸福ではなく信頼を選ぶ。
この本が書かれたあとに特定秘密保護法やメニュー偽装問題が大きな話題になった。今、日本に必要とされていることとして「信頼」というキーワードを提示してみせた村上龍のセンスに唸った。
読了日:12月24日 著者:村上龍
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■きのう何食べた?(8) (モーニングKC)
京都ガイドの一篇があったり、「男は満員電車に乗ったら両手を頭上に」とか、料理以外の役立ち情報も。
読了日:12月24日 著者:よしながふみ
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■ブラックジャックによろしく(7) (モーニングKC (917))
余命告知がテーマ。重い…
読了日:12月23日 著者:佐藤秀峰
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■沈むフランシス
デビュー作が良かったので期待したけど、ちょっと物足りなかった。二作目は難しい…
読了日:12月21日 著者:松家仁之
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■よろづ情ノ字 薬種控
この人の時代小説を読んだのは初めてだと思うが、題材も登場人物たちもいかにも花村萬月!続きが読みたい。
読了日:12月21日 著者:花村萬月
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■あしたはうんと遠くへいこう
著者が直木賞を受賞したのは2005年、その前の2000年に書かれた連作短編。一人の女性の1985年から2000年までの恋愛模様がほろ苦く描かれている。読み終えてこの題名「あしたはうんと遠くへいこう」がストンと腑に落ちた。
読了日:12月20日 著者:角田光代
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■黎明に起つ
日本史の知識が乏しいので多くの登場人物を頭の中で整理しきれず読むのが大変だった。でも最終盤の三崎城攻めのところは迫力十分で読み終えて満足感があった。
読了日:12月19日 著者:伊東潤
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■人間はすごいな―ベスト・エッセイ集〈’11年版〉
これが最後の一冊とのこと(そうなった経緯は書かれていない)。色々な人たちの文章が読めて、誰が読んでもいくつかは心に響くエッセイに出逢えるであろうという企画であっただけに残念。
読了日:12月17日 著者:
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■トトロの住む家 増補改訂版
となりのトトロは子供たちにつきあって何回も見た思い入れのある作品。約20年前に宮崎駿が訪ねた家はそれぞれに趣が深い。火事で全焼してしまい、その後に宮崎駿の働きかけもあって庭が公園に生まれ変わった1軒の現在が紹介されているが、その他の家はどうなっているんだろう?
読了日:12月16日 著者:宮崎駿
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■サッカーボーイズ 14歳 蝉時雨のグラウンド
サッカーをやりながら成長する少年たちに、少女も加わってどう展開していくのかが楽しみ。
読了日:12月14日 著者:はらだみずき
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■サッカーボーイズ 13歳 雨上がりのグラウンド (角川文庫)
文章でサッカーの試合を描写するのは難しいと思うが、これはかなりのもの。次の展開を期待させるラストに導かれて「14歳」へ。
読了日:12月12日 著者:はらだみずき
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■日本を疑うニュースの論点 (単行本)
世論調査でTPP賛成が反対を上回っているのは、著者が言うようにマスコミがTPPを推進すべきだという「雰囲気」を醸成したためだと思う。安倍政権の政策のほとんどが「対米従属」というキーワードで読み解けるというのも、この本を読む前から考えていたことだった。
読了日:12月11日 著者:孫崎享
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■泣き童子 三島屋変調百物語参之続
かなり凄惨な場面も出てきて、このシリーズは宮部みゆき作品の中で最もホラー色が強い。百物語の内容は様々で、聞き手であるおちかの心のありようが少しずつ変わっていくこともあって、マンネリ化はしそうもない。
読了日:12月10日 著者:宮部みゆき
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■「嫌消費」世代の研究――経済を揺るがす「欲しがらない」若者たち
「進化した消費者」みたいな話かと思ったが、ネガティブに捉えられていて意外だった。
読了日:12月9日 著者:松田久一
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■わたしは悪い工務店―手抜き工事マニュアル
阪神淡路大震災の年に出された本。真面目にやっている工務店の人が読んだら激怒しそう。
読了日:12月9日 著者:青山二郎
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■サッカーボーイズ 再会のグラウンド (角川文庫)
サッカー少年、小難しすぎ?でも続編読みます。
読了日:12月8日 著者:はらだみずき
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■REAL 13 (ヤングジャンプコミックス)
ジワリと前進
読了日:12月7日 著者:井上雄彦
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■またやぶけの夕焼け
ここまでアホな子どもじゃなかったけど、思い当たる部分もあった。
読了日:12月7日 著者:高野秀行
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■つむじダブル (一般書)
小学4年生の勝ち気な妹と、バンドをやっているかっこいい兄(高2)のパートを2人が書き分けているが、すごく自然で成功している。字で読む少女漫画。
読了日:12月6日 著者:小路幸也,宮下奈都
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■ニッチを探して
ベテランのエリート銀行員が失踪してホームレスになり、東京とその近郊に身を潜められるニッチを探して彷徨する。ホームレスをここまで疑似体験できる小説はなかったように思う。徐々に明らかになっていくその理由、これって半沢直樹に触発されたのでしょうか?
読了日:12月5日 著者:島田雅彦
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■異性
相手の話を受けながら往復書簡のような形で綴られた恋愛についてのエッセイ。互いに触発されながら、独特の視点を持ち、恋愛偏差値が低い(失礼だが随所にこうした自覚があることが垣間見える)二人ならではの恋愛論(?)が展開されている。
読了日:12月4日 著者:角田光代,穂村弘
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■人口減少社会という希望 コミュニティ経済の生成と地球倫理 (朝日選書)
高齢化が急速に進む日本は世界のトップランナーであると自分も考えていた。成長から定常へ、グローバルからローカルへと転換すべきだということには大いに同意するが、日本の政治家や官僚、経済評論家たちのほとんどは、こうした対立概念があることすら認識していないように思える。
読了日:12月2日 著者:広井良典
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■食品の裏側―みんな大好きな食品添加物
メニュー偽装報道を見て食品添加物のことが知りたくなり手に取った。怖い話が満載だが読みやすく分かりやすい。小さい子を持つ親とこれから親になる人にはぜひ読んでほしい。
読了日:12月1日 著者:安部司
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■夢幻花(むげんばな)
凄惨なプロローグに続いて、それとの関係がわからない話が展開される。全体像が掴めず、戸惑いながら読み進んだ。ラストには納得したような、しなかったような…
読了日:12月1日 著者:東野圭吾
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■グローバル定常型社会―地球社会の理論のために
ここで提言されていることは、アベノミクスの対極にあるが、経済成長がすべてを解決するという考え方に疑問を持っている人は少なくないだろう。成長VS定常の形で議論が深まって欲しいと思う。
読了日:11月30日 著者:広井良典
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■国芳の武者絵
ダイナミック&カラフルで独創的
読了日:11月29日 著者:稲垣進一,悳俊彦
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■星に願いを、月に祈りを (小学館文庫)
題名通りの綺麗な物語。ずっと昔に信州の山中で道路に寝転がって満天の星空を見たことを思い出した。あの時見たような天の川や流れ星、もう一回見る機会があるだろうか?
読了日:11月27日 著者:中村航
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■花のさくら通り
寂れた商店街を何とかしたいという人たちが、まつりを通じて守旧派に対抗して少しずつまとまっていくというありがちな話だけど、コメディ的な部分とリアリティを感じさせる部分がうまくマッチしていて面白かった。この作者ならではゴタゴタ&グダグダ感がいい。
読了日:11月27日 著者:荻原浩
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■ブラックジャックによろしく (6) (モーニングKC)
恐ろしいことに現在の医療現場はこれが書かれた頃より大変なことになっているんですよね?
読了日:11月25日 著者:佐藤秀峰
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■私の中の男の子
これほど予想を裏切り続ける話も珍しい。山崎ナオコーラ、只者じゃありません!
読了日:11月25日 著者:山崎ナオコーラ
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■蜂蜜秘密
アニメ化できそうなファンタジー。題名を先に思いついてから、この世界を構築した感じがします。
読了日:11月24日 著者:小路幸也
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■幽女の如き怨むもの (ミステリー・リーグ)
太平洋戦争前・中・後の遊郭で起きた怪異な事件に絡んだ遊女、三人の緋桜の物語で、これまでの刀城言耶シリーズが「村」を舞台にしていたのとは対照的。哀切な初代の日記から始まり、読み手を驚かせる仕掛けが決まった言耶の謎解きまで息をつがせず、期待を裏切らない一冊でした。
読了日:11月23日 著者:三津田信三
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■ネット選挙とデジタル・デモクラシー
ネット選挙(運動)が盛り上がらなかったのは日本の選挙制度および政治風土ゆえであるというのはそのとおりだと思う。最後に取り上げられていた海賊党のような運動が日本でも起こることを期待したい。
読了日:11月23日 著者:西田亮介
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■あたしンち 19巻
こういう「あるあるネタ」でパワーを落とざずに20年近くも続いたのは凄い(でも21巻で終了予定)。みかんはずっと高校生でサザエさんのような無限ループ状態はこの手のマンガの定番だが、奇抜な造形の母の顔(ゆえの独自キャラ)があって、この世界が成り立っている。
読了日:11月22日 著者:けらえいこ
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■忘れられたワルツ
カミュを思わせるような話が収録された短篇集。震災のことが随所に出てきて「震災後文学」という趣きがある。冒頭の「恋愛雑用論」のほうが書名としてインパクトがあると思うが、エッセイ集と勘違いされかねないので避けたのかな?
読了日:11月21日 著者:絲山秋子
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■二流小説家 〔ハヤカワ・ミステリ文庫〕
事態が急転した中盤以降がかなり冗長で、最後を方を見てみたいという誘惑を抑えるのが大変だった。かなりグロいけど、映画ではどこまで表現しているのでしょうか?
読了日:11月20日 著者:デイヴィッド・ゴードン
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■日本語の逆襲
結構勉強になりました。調べるのが大変でわりの悪い仕事だったろうなと同情してしまった(マンガが面白いと言われたようだし← I think so)。
読了日:11月19日 著者:鈴木輝一郎,サビエル山田
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■総理の夫
面白いけどツッコミどころ多数(特に未来の話なのに政策に目新しさがないところ)。
読了日:11月18日 著者:原田マハ
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■島田雅彦芥川賞落選作全集 下 (河出文庫)
『僕は模造人間』を「現代版太宰治って感じだな」なんて思いながら読んだら、巻末の綿矢りさとの対談で太宰の名前が上がっていた。
読了日:11月18日 著者:島田雅彦
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■定常型社会―新しい「豊かさ」の構想 (岩波新書)
経済成長が政治の目標になってしまっている現状に疑義があり探してみたら、こうした本が何冊かあって説得力もあると思うが話題には登らない。日本の目指すべき方向だと思うのだが…
読了日:11月17日 著者:広井良典
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■江戸の風格
歴史の小ネタがいっぱい。
読了日:11月16日 著者:野口武彦
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■ブラックジャックによろしく(5) (モーニングKC (884))
親もそうだったので、がんで死ぬことは覚悟しているつもりだったが、これを読むと、できればそうなりたくないと思わずにはいられない。
読了日:11月15日 著者:佐藤秀峰
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■島田雅彦芥川賞落選作全集 上 (河出文庫)
芥川賞落選作だけで文庫本2冊!読んでみると候補になったことも受賞しなかったことも納得できるような。
読了日:11月14日 著者:島田雅彦
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■ここはボツコニアン 3 二軍三国志
三国志のゲームにハマった人が読むと、とても面白いのだろう。
読了日:11月13日 著者:宮部みゆき
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■戯作・誕生殺人事件
シリーズもの(しかも最終話)とは知らず、図書館の新刊コーナーで見つけて読んだ。この人の作品は主人公の一人、牧薩次名義の「完全恋愛」しかたぶん読んでいない。前作を追いかけようとまでは思わないけど、たまにはこういうミステリを読むのもいいなと思った。
読了日:11月13日 著者:辻真先
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■ブラックジャックによろしく(4) (モーニングKC (862))
親になるには「覚悟」が必要だというのはその通りだと思う(特に日本では)。出生前診断が受けられるようになり、より難しくなっている現状を考えると、少子化に歯止めがかかる可能性はかなり低いだろう。
読了日:11月12日 著者:佐藤秀峰
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■ブラックジャックによろしく(3) (モーニングKC (849))
不妊に悩むことなく健康な子供たちを授かったので、こうした葛藤を味わわずに済んだ。障がいを持つ子供(こういう表現をしたくないが、他に適当な言葉が見つからない)を育てる人達はみな尊敬に値すると思っています。
読了日:11月12日 著者:佐藤秀峰
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■叛鬼
室町幕府の統治が弱体化し、京が応仁の乱で荒れ果てていた時代に、関東の地で常に戦乱の渦中にあった長尾景春の一代記。最初に起こした反乱から71歳で死ぬまでの約40年間、負け続けながら私怨を糧に奇跡的に生き抜いた男がたどり着いた境地は…
読了日:11月11日 著者:伊東潤
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■はだかんぼうたち
登場人物が多く、いくつもの視点から語られるので、少し混乱した状態で読み終えてしまったが、感じる部分は多々あった。アメリカのTVドラマを見ているような感じで、様々なタイプのキャラクターが登場し、それぞれに共感したり、「いるいる」と感じたり、嫌だなと思ったりした。
読了日:11月10日 著者:江國香織
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■政と源
対照的な二人のじいさんが主人公。いかにも現代的なバカップルが絡むが単純なコメディにはなっていない。三浦しをんは本当にキャラクター作りが上手く、先を読み進ませるストーリーテリングも巧みだ。
読了日:11月9日 著者:三浦しをん
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■ブラックジャックによろしく(2) (モーニングKC (826))
Kindle版(無料)。読み進むのが辛い内容だが続きを読まずにはいられなさそう…
読了日:11月9日 著者:佐藤秀峰
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■ブラックジャックによろしく(1) (モーニングKC (825))
Kindle版(無料)。すべての大学病院の実態がここまでひどくないと思いたいが、実際どうなんだろう?
読了日:11月9日 著者:佐藤秀峰
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■フランスの子育てが、日本よりも10倍楽な理由
日本の少子化対策がいかに的はずれであるかが分かる内容だった。
読了日:11月9日 著者:横田増生
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■日本の住文化再考: 鷗外・漱石が暮らした借家からデザイナーズマンションまで
明治以降の住宅の変遷が分かりやすく書かれており、日本の住宅の独自性が理解できる内容だった。
読了日:11月9日 著者:鈴木紀慶
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■スタンダップダブル!
高校野球の弱小チームが甲子園を目指す話はマンガや小説で何度も書かれているが、これは独特のアイディアが盛り込まれていて、その導入部で引きこまれた。その後の展開もいい意味で予想を裏切るものだった。続編がありそうなので楽しみに待つことにしよう。
読了日:11月7日 著者:小路幸也
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■スクウェア T
薬物対策課の刑事たちが主人公なのに、なぜバーの名前が題名に?ちょっとすっきりしないのでUも読んでみようかな。
読了日:11月7日 著者:福田和代
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■経済成長神話の終わり 減成長と日本の希望 (講談社現代新書 2148)
『経済成長神話からの脱却』に続きこれを読んでみた。著者は日本在住で、日本の現状に詳しく、論点も日本の将来に絞られている。経済成長を否定的に捉えるこうした本は少なくないのに、話題にならないのはマスコミの価値観と相容れないからか?
読了日:11月6日 著者:アンドリュー.J・サター
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■あいち建築ガイド-歩いて楽しむ街ミュージアム
図書館の新刊コーナーから借りてざっと目を通してから買いました。街を歩く楽しみが増えそうです。
読了日:11月5日 著者:
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/33156342
■経済成長神話からの脱却
経済成長によって諸問題が解決するという安倍政権のあいも変わらない政策に強い違和感を抱いている。経済成長は人々に幸福をもたらさないとする、10年前に書かれたこの本はもっと読まれるべきだと思うが、なぜか図書館では閉架に所蔵されていた。たとえ内容に同意できないとしても政治家は読んでおくべき本だと思う。
読了日:11月5日 著者:クライヴハミルトン
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■聖☆おにいさん(9) (モーニングKC)
今回は分かりやすいネタが多く、たくさん笑えました。
読了日:11月3日 著者:中村光
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■話虫干
2つの世界を行き来するファンタジーは多いが、これはこれまでになかったパターンだと思う。シリーズ化希望。
読了日:11月3日 著者:小路幸也
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■北斎漫画―初摺
北斎はとにかく絵を描いていれば幸せだったのだろう。森羅万象を描き尽くそうとするバイタリティーと自由奔放な想像力に圧倒された。
読了日:11月2日 著者:葛飾北斎
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■作家の猫 2 (コロナ・ブックス)
カバーに使われた写真は特にそうだけど、どこか飼い主に似てる猫が多い。
読了日:11月2日 著者:川本三郎,久世朋子,萩原朔美ほか
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■僕らの青春 下町高校野球部物語
中日スポーツに連載されたのが昭和53年(スワローズが初優勝した年)、ということは登場人物たちは自分より約5年下の世代… 半村良はその頃よく読んでいたけど、これを連載していたことは知りませんでした。通っていた高校は同じような進学校でしたがクラブ活動は盛んでずいぶん雰囲気は違っていました。東京の公立進学校がこうだったのだとすれば、まだ恵まれた高校時代だったのか、などと色々感慨深いものがありました。
読了日:10月31日 著者:半村良
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■太陽の石
シリーズ3作目。『夜の写本師』を読んだ時のインパクトはなくなったが、次にどう展開するのかを期待させる内容だった。
読了日:10月30日 著者:乾石智子
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■大奥 10 (ジェッツコミックス)
吉宗に戻ったところで話が終わるかと思っていたら、田沼意次と平賀源内をめぐって意外な方向に話が展開、この巻では驚きのラストが用意されていて次への期待がいっそう高まった。
読了日:10月28日 著者:よしながふみ
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■オレたち花のバブル組 (文春文庫)
これもさすがの面白さで一気読み。ドラマ「半沢直樹」のヒットは考えてみれば凄いことだ。難しい用語も多い金融界のドラマを楽しめる人がたくさんいたのだから。
読了日:10月28日 著者:池井戸潤
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/32957284
■絵本 星新一ショートショート
ショートショートで読んでいるはずだけど「災難」のオチや「海」は憶えておらず、絵もよくて楽しかった。
読了日:10月28日 著者:星新一
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■青春ぱんだバンド
そういえば高校時代の同級生たちのバンドはけっこう上手かったなあ、などとノスタルジアにふけることができた。
読了日:10月28日 著者:瀧上耕
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■聖なる怠け者の冒険
今ではほとんど聞かれなくなった「怠け者」という言葉に甘美な響きを感じる。ドタバタファンタジーの中に森見登美彦がこれまでいくつも書いてきた京都を舞台にした話の断片が出てくるのも楽しく「有頂天家族」の続編がますます楽しみになった。
読了日:10月27日 著者:森見登美彦
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■きのう何食べた?(7) (モーニングKC)
このマンガを読むと同性婚合法化を求める理由が分かる(だから筧の職業が弁護士なのか?)ケンジの幸せがいつまでも続きますように…
読了日:10月26日 著者:よしながふみ
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/32906111
■聖☆おにいさん(8) (モーニングKC)
アイドルグループ「山嵐」のコンサートを宗教イベントとして捉える2人。納得でした。
読了日:10月24日 著者:中村光
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/32858273
■オレたちバブル入行組 (文春文庫)
半沢直樹は見なかったけど、やっぱり気になったので購入。「ありえん!」と突っ込みたいところが何度もあったが、フィクションとして割り切れば、すこぶる面白い。現代版の水戸黄門と誰かが書いていたように思うが、たしかにそんな感じもする。正義の味方が弱い立場に置かれているという「ひねり」が効いている。
読了日:10月23日 著者:池井戸潤
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/32835301
■水魑の如き沈むもの (ミステリー・リーグ)
独自の世界が構築されていただけに、長い謎解きでその雰囲気が薄れた感があったのが少し残念でした。
読了日:10月23日 著者:三津田信三
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/32835255
■ウェブ社会のゆくえ―<多孔化>した現実のなかで (NHKブックス No.1207)
<多孔化>というイメージを共有できず、やや消化不良。
読了日:10月20日 著者:鈴木謙介
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/32761079
■銀の匙 Silver Spoon 9 (少年サンデーコミックス)
八軒とアキのもどかしい関係が微笑ましい。八軒兄の今後の活躍に期待。
読了日:10月19日 著者:荒川弘
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/32740323
■きのう何食べた?(6) (モーニングKC)
過去につきあった相手の話が少し出てきて、この二人も別れることになるのかなと思ってしまった。
読了日:10月19日 著者:よしながふみ
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/32740248
■りぼんにお願い
著者名だけ見て予約し、図書館で受け取った時に表紙を見て引いたが、女性の本音が垣間見えて面白かった。
読了日:10月18日 著者:川上未映子
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/32715451
■王になろうとした男
信長はなぜ本能寺の変で死ぬことになったのかを、これまでの時代小説ではほとんど登場してこなかった人物の視点から描いている。異色の主人公が語る表題作が印象的だった。
読了日:10月17日 著者:伊東潤
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/32694851
■池上彰の宗教がわかれば世界が見える (文春新書)
主なテーマは、日本人は本当に無宗教なのか、なぜ宗教に対して融通無碍なのかで、ある程度納得できる答えが得られた。
読了日:10月16日 著者:池上彰
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/32671203
■BILLY BAT(12) (モーニングKC)
11で収束にかかったかと思われたのが、また拡散し始めたような…
読了日:10月16日 著者:浦沢直樹,長崎尚志
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/32671177
■最後の恋 MEN’S: つまり、自分史上最高の恋。 (新潮文庫)
伊坂が読みたくて買った本だけど、どれも良かった。特に朝井リョウ、この人は短編のほうが好きです。
読了日:10月14日 著者:朝井リョウ,石田衣良,荻原浩,越谷オサム,伊坂幸太郎
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/32621767
■ロスト・シティ・レディオ (新潮クレスト・ブックス)
内戦の混乱で行方不明になった夫を待ちながら、行方不明者へのメッセージを送る人気ラジオ番組のキャスターを続ける女性のもとにジャングルの村から不明者のリストを持った一人の子供がやってくる。重いストーリーだがページをくる手が止まらなかった。平和の意味を改めて考えさせられた一冊。
読了日:10月13日 著者:ダニエルアラルコン
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/32600613
■死神の浮力
死神・千葉と山野辺のズレた会話に何度もニヤリとしながら、疾走感のあるストーリーを楽しんだ。やっぱり伊坂は面白い!
読了日:10月11日 著者:伊坂幸太郎
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/32549373
■BILLY BAT(11) (モーニングKC)
BILLY BAT の正体らしきものがチラリと出てきたが、いくつも並行して進んでいる(止まったままもある)話は、本当に収束するのでしょうか?
読了日:10月9日 著者:浦沢直樹,長崎尚志
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■丕緒の鳥 十二国記 (新潮文庫)
久しぶりの十二国記。サイドストーリーが4編、でも独自の世界に引きこまれた。新しい長編も読めるのでしょうか?
読了日:10月8日 著者:小野不由美
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/32486632
■巨鯨の海
江戸末期から明治にかけて命がけで鯨に挑む太地の男たちを描いた6編は、どれも胸を打つ話ばかりで、自分が読んだ今年出た本の中のベストだと思った。どうしてこれが直木賞を受賞しなかったのか理解できません。
読了日:10月7日 著者:伊東潤
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/32460459
■ネコライオン
ページを開くと、似たポーズや表情をしたネコとライオン、それぞれの写真が並んでいる。多くのネコ&ライオンを撮ってきた岩合さんにしか出来ない写真集でコメントも含めて楽しかった。
読了日:10月6日 著者:岩合光昭
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/32434825
■犬とハモニカ
表題作と最後の「アレンテージョ」、どちらも旅の話だが全く違う形で書かれていてそれぞれに面白かった。
読了日:10月6日 著者:江國香織
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/32434679
■山魔の如き嗤うもの (ミステリー・リーグ)
この話では刀城言耶の暴走がなく、ちょっと違う雰囲気だったが、やはり面白かったので、残るシリーズの2冊「水魑の如き沈むもの 」「幽女の如き怨むもの 」も読もうと思います。
読了日:10月5日 著者:三津田信三
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/32409789
■グーグーだって猫である5 (角川文庫)
ノラ猫への餌やりでついに近所とのトラブル発生。近くにいたらやっぱり迷惑だろうな…
読了日:10月3日 著者:大島弓子
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/32355203
■マルクスが日本に生まれていたら
『海賊と呼ばれた男』を読んだ人からの問合せが多かったので再版されることになった1966年初版の本。出光佐三は日本人が和を尊ぶ心を忘れてしまったと言っているが、現在の状況はさらに悪くなっている。成長神話に洗脳された政財界人に読んで欲しい。
読了日:10月3日 著者:出光佐三
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/32355112
■とにかくうちに帰ります
OLの職場でのあるあるネタを連作短編にした「職場の作法」「ファン・カルロス・モリーナ」と、復数の語り手のよる大雨で孤立した洲からの脱出劇「とにかくうちに帰ります」、どちらもこの著者の持ち味がよく出ている。
読了日:10月1日 著者:津村記久子
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/32309005
■ネオカル日和
この人は本当にドラえもん&藤子・F・不二雄が好きで、小説家になるきっかけの一つにもなっている。そのことに時の流れを感じたのでした。
読了日:9月29日 著者:辻村深月
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/32259201
■熱血ポンちゃんから騒ぎ
東日本大震災直後に書かれた「カタストロフィに思う春」を読んで、自分の考えていたことと似ていたことが分かった。
読了日:9月29日 著者:山田詠美
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/32259083
■さようなら、猫
すべての題名が「猫」で終わる連作短編集。題名やいい感じのカバー写真を見ると猫が主人公かと思ってしまうが、どれも脇役的で男女の話が主だった。井上荒野にしては「苦さ」が抑え目で読みやすかった。
読了日:9月27日 著者:井上荒野
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/32209003
■聖痕
幼い時に襲われて性器を切除されてしまった美形の貴夫は性能力を失った代わりに比類なき食に対する才能を得る。枕詞などの失われた古語をふんだんに散りばめて、昭和後期のバブル経済とその崩壊から東日本大震災に至るまでの世相を取り入れながら綴られる筒井康隆ならではのエンターテイメント。著者の相変わらずのパワーに驚かされた。
読了日:9月26日 著者:筒井康隆
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/32181704
■アオーレ: きずなの建築「シティホールプラザ アオーレ長岡」
隈研吾の設計による建物「アオーレ長岡」を紹介した本だという認識しかなかったので、これが市庁舎だと知って驚いた。コンペ審査委員長の槇文彦「靴下を裏返したよう」、隈「正面のない建築」、ぜひ訪れてみたい。
読了日:9月25日 著者:バーバラ片桐
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/32164335
■ライ麦畑で熱血ポンちゃん
山田詠美のエッセイ本初読み。なでしこジャパンのネーミングが許せないとかTVバラエティ番組の笑い声がいやとか同意できる箇所多数。
読了日:9月24日 著者:山田詠美
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/32136181
■グーグーだって猫である(4) (角川文庫 お 25-4)
飼い猫は増えるばかりなのに何匹ものノラの面倒まで見ている。もう宿痾って感じ。
読了日:9月24日 著者:大島弓子
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/32136154
■グーグーだって猫である3 (角川文庫)
病気のノラ猫を拾って獣医通いし、増えた猫たちのために引っ越し。なんでそこまで…
読了日:9月24日 著者:大島弓子
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/32136115
■窓の魚
温泉宿に行った4人の男女の一夜がそれぞれの視点から語られ、その夜に起きた一人の女性が死ぬという事件に対する違う3人の証言もあるという複雑な構成で理解が困難だった。著者は「何だか気持ち悪い話」を書きたかった?
読了日:9月22日 著者:西加奈子
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/32083874
■新編 銀河鉄道の夜 (新潮文庫)
文庫ではなく青空文庫(新編じゃない?)。先に読んだ平田オリザ「幕があがる」がこれを高校生が舞台で演じる話だったので、今さらながら初読み。「こういう話だったんだ」という感じ。
読了日:9月22日 著者:宮沢賢治
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/32083742
■タイガーズ・ワイフ (新潮クレスト・ブックス)
ボランティアで出かけた先で祖父の死を知った若い女医が、不思議に満ちた祖父の一生を語る。不死の男、トラの妻、伝説の猟師、戦争で傷ついた人たち、さまざまなエピソードが綴り合された、淡々と語られるうねるような物語に強く引きこまれた。
読了日:9月21日 著者:テアオブレヒト
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/32053422
■ふたり女房 京都鷹ヶ峰御薬園日録
江戸時代の京都、しかも御薬園という馴染みの薄い場に女性の主人公という設定が良く、それぞれの話の成り行きに意外性がある。続編に期待。
読了日:9月19日 著者:澤田瞳子
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/32012170
■日本人はどう住まうべきか?
「だましだまし」という知恵、「コンクリートは詐欺に似ている」、均質的なマンションや住宅の問題など示唆に富んだ対談。
読了日:9月18日 著者:養老孟司,隈研吾
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/31993196
■建築探偵 雨天決行 (朝日文庫)
刑務所、拘置所、ロシア正教の協会などニッチで奇妙な建築を渡り歩く2人の視線は優しい。この本が書かれた頃には建て替えの方向だった東京駅が今の形になったことが素直に嬉しい。
読了日:9月18日 著者:藤森照信,増田彰久
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/31993131
■原発ジプシー 増補改訂版 ―被曝下請け労働者の記録
読み進めるのが苦しく途中で止めようかとも思ったが、それでは原発の実態に目を背けていた3.11以前と同じになってしまうので何とか読み通した。存在自体がそうだが、ずさんな管理と非人間的な設計で、弱者により多くの被曝を強いている原発というシステムは正に「パンドラの匣」だった。福島第一原発で今働いている人達を思うと胸が痛い。
読了日:9月18日 著者:堀江邦夫
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■色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年
「ノルウェイの森」を既読の人の多くは、読みはじめた時にあの雰囲気を思い出したのではないだろうか?翻訳調というより学生が訳したかのような会話に違和感があった私は良い「ハルキ」読者とは言えないようだ。
読了日:9月16日 著者:村上春樹
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■魔法飛行
東日本大震災の前後に書かれたエッセイなので、そこに至るまでをドキドキしながら読み進んだ(「あまちゃん」の震災前ほどではないけど)。
読了日:9月15日 著者:川上未映子
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■ジヴェルニーの食卓
美しい物語たちを堪能。特に表題作、読みながらモネ展で見た絵が蘇ってきた。
読了日:9月14日 著者:原田マハ
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■旅猫リポート
元野良のナナ(雄)をメインの語り手にした猫連れロードノベル。さすがは有川浩、ベタに泣かせてくれます。
読了日:9月14日 著者:有川浩
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■アニバーサリー
少女時代に第二次大戦を経験し、戦後は家庭を持ちながら働き続けている女性が語り手となった第一部は、これまでの窪美澄の作品とは異なる話だった。第二部は東日本大震災直後にシングルマザーになる女性が語り手となり、暗く重い話がわずかな明るさを感じさせるラストに繋がってゆく。独自性は高く、今の時代が必要とする貴重な書き手だと思う。
読了日:9月12日 著者:窪美澄
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■島はぼくらと
火山島からフェリーで本土の高校へ通う男女4人の物語。現実的でドロドロした話も出てくるけど、あの話はどうなるんだろうと思っていたところが上手く着地して、気持よく読み終えられた。期待以上の傑作。
読了日:9月9日 著者:辻村深月,五十嵐大介
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■世界地図の下書き
児童福祉施設で暮す子供たちを主人公にして、今までの朝井リョウの小説とは異なった世界が描かれている。子供たちの考えていることが伝わり、ビジュアルイメージも浮かぶ話で魅力的だが、子供たちに読んでもらうためにはもう少し読みやすい文体が必要では?
読了日:9月8日 著者:朝井リョウ
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■有頂天家族公式読本
短編小説まで載っていて、第2部が待ち遠しくなった。
読了日:9月6日 著者:森見登美彦,「有頂天家族」親衛隊
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■有頂天家族
究極の阿呆小説!近々第2部が出るということなので公式読本に合わせて再読。3部作になる予定と知り、楽しみが増えた。
読了日:9月5日 著者:森見登美彦
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■希望(仮)
東大入試に失敗した主人公が福井の原発での定期点検と沖縄の工事現場という過酷な仕事を通して変わってゆくという花村萬月らしい話。東日本大震災を挟んでの連載なので、「日本で原発事故が起きる」というセリフは予言となった?福島そして沖縄はこの先どんな「希望」を見いだせるのだろうか。
読了日:9月4日 著者:花村萬月
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■ホテルローヤル
古めかしい小説で、直木賞が先祖帰りしたことにびっくり。
読了日:9月1日 著者:桜木紫乃
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■蜩ノ記
面白く読んだが、感動はしなかった。
読了日:9月1日 著者:葉室麟
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■とうへんぼくで、ばかったれ
「とうへんぼく」って久しぶりに見聞きしたような。変な話だけど好き。
読了日:9月1日 著者:朝倉かすみ
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■清須会議
無理してそれらしい言葉にするよりも、現代語にしてしまった方が面白くなるという著者の計算が見事に当たっている。表紙の絵では秀吉らしき人がスマホかけているし、どんなふうに映像化するのか興味津々。
読了日:8月31日 著者:三谷幸喜
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■燃焼のための習作
事務所の外では激しい雷雨が続く中、何を頼みたいのかはっきりしない依頼人の話を聞く男と助手の女、何度も脱線しながら3人の会話が続く。それぞれにさまざまな記憶が蘇り、それが連鎖して・・・ 題名に負けず劣らず不思議な話を読み終えたら、まる1日以上乗っていた船から降りた時に地面が揺れているように感じた時に近い気分になった。
読了日:8月30日 著者:堀江敏幸
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■グーグーだって猫である2 (角川文庫)
全編が著者と猫の闘病記。でもカラッとしているので、さっさと読めた。これが約10年前に書かれていて、著者が今も健在であることが分かっている分かっているからか?
読了日:8月30日 著者:大島弓子
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■発光地帯
3年ほど前のものだが、川上未映子の最近の文章より意味がつかみにくいような・・・これから読む「魔法飛行」はどうかな?
読了日:8月29日 著者:川上未映子
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■編集ガール!
久しぶりの五十嵐貴久作品。27歳の経理担当者がいきなり新雑誌の編集長に抜擢されるという、かなり無理がある設定だけどすんなり読めた。
読了日:8月29日 著者:五十嵐貴久
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■起終点駅(ターミナル)
最近翻訳が出るようになった北欧の小説と雰囲気が似ている。このあと、ホテル・ローヤルも読みます。
読了日:8月29日 著者:桜木紫乃
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■いつも彼らはどこかに
少し不条理で少しグロテスク。これも小川洋子の世界。
読了日:8月27日 著者:小川洋子
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■品格バカが多すぎる (ヴィレッジブックス新書)
「品格」という言葉に抵抗感があったのは著者と同じだったが、読んでいて「あんたもあの人達の仲間だろ」と思うこともしばしば。
読了日:8月26日 著者:島村洋子
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■歪笑小説 (集英社文庫)
編集者と小説家のやりとりが笑える。特に見学に来た中学生に編集がブチ切れる「小説誌」に書かれた内容を読んで、ここまで書いてしまえる東野圭吾は編集者に嫌われない人格者なんだろうなと思った。
読了日:8月26日 著者:東野圭吾
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■考えすぎた人: お笑い哲学者列伝
哲学は大学1年のときに履修したけど、この本に出てきた人の著作は一冊もまともに読んでない・・・ 著者は「分からない」を連発しているが、ぼんやりとつかめたので知ったかぶりぐらいはできるようになったかな?
読了日:8月25日 著者:清水義範
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■たんぽぽ娘 (奇想コレクション)
SFを読み始めたウン十年前から、その名だけは知っていた「たんぽぽ娘」を初読み。この一作なくしてヤングの本が日本で出ることはなかっただろう。
読了日:8月25日 著者:ロバート・F・ヤング
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■碧空(あおぞら)のカノン 航空自衛隊航空中央音楽隊ノート
ついこの間行った中部航空音楽隊のコンサートが良かったので、中央音楽隊のHPで見かけたこの本を図書館で借りた。この人の小説は初めてだが、有川浩と比べられることを恐れずに、それっぽい話を書いたことに感心した(ラブコメテイストは有川浩より薄味で読みやすかった)。面白かったが、行間から音楽が聞こえてこなかったのが少し残念。
読了日:8月22日 著者:福田和代
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■南無ロックンロール二十一部経
題名よりも著者名のほうが大きい!「アラビアの夜の種族」「聖家族」と並ぶこの大著は、その名の通り、古川日出男による『伝道の書』となっている。
読了日:8月20日 著者:古川日出男
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■禁断の魔術 ガリレオ8
「猛射つ(うつ)」は緊迫感と意外性のある話で惹きこまれた。それだけにラストをもう少し何とかして欲しかった。
読了日:8月19日 著者:東野圭吾
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■ウエストウイング
主人公は駅から少し離れた場所にある雑居ビルの物置となっている一室に会社や塾をサボりに来る3人、OL、小学生、サラリーマンだが、隠れ主人公はこの「椿ビルディング」だ。雲が立ち込めた空から少し陽がさしたようなラストが良かった。
読了日:8月18日 著者:津村記久子
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■泣きながら、呼んだ人
ちょっと困った母親たちとその子供たち(主に娘)の関係を描く連作短編。最初の「ハルカの場合」に母親の幽霊が出てきて、この中では違和感がある。もう一つのテーマが離婚で、親と自分がその当事者と(今のところ)なっていないことに感謝する気持ちになった。
読了日:8月16日 著者:加藤元
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■西洋美術 巨匠たちの履歴書
ルネッサンス初期から現代までの主だった芸術家の履歴書を著者が代筆している。それぞれのエピソードが添えられていて、天才たちの誰もが一筋縄ではいかない人達であることが分かる。
読了日:8月15日 著者:
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■場末の文体論
図書館本。どれもWebサイトで読んでいるはずだと思うが、初めて読んだように感じてしまう文章も多かった。本で読むと微妙に印象が変わり、その意味でも面白かった。コラムニストの要件はポジショニングにある。
読了日:8月13日 著者:小田嶋隆
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/31066493
■歌舞伎町セブン
ずいぶん昔に何度か行った歌舞伎町の様子を思い出しながら読んだ。実際にこれに近い話があってもおかしくないと思う。
読了日:8月13日 著者:誉田哲也
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■草枕
これを読みこなすには教養不足だったが、これを書いた時の夏目漱石が世を拗ねていたことは理解した。
読了日:8月11日 著者:夏目漱石
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■あまからカルテット
これでこの人の既刊本をすべて読んだ。1冊めの「終点のあの子」に続く2冊めがこれ。前者が女の友情のダークサイドならば、こちらはあくまでポジティブで、どちらも面白い。これからも大いに期待しています。
読了日:8月11日 著者:柚木麻子
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■茶々と信長
信長、茶々、浅井長政らのキャラクターはよく書けていると思ったが、名古屋弁ネイティブから言わせてもらえば秀吉の言葉が無茶苦茶。文庫本では改稿されているのかな?
読了日:8月11日 著者:秋山香乃
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■グーグーだって猫である
ずっと気になっていたが、新刊(文庫)が出たのと、これがAmazonで最後の一冊だったので、まとめて買ってしまった。なぜ「だって」なのかは冒頭で明らかになるが、やっぱりタイトルがナイス。猫は飼えそうにないので、このシリーズで想像しておこう。
読了日:8月8日 著者:大島弓子
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/30935706
■幕が上がる
これは高校演劇部の話だけど、小学校の時に大学演劇部出身の新任女性教師が来て演劇部ができた。そこで舞台に立ったのだが、この先生に関しては良い思い出が一つもない。小劇場が花盛りだった東京の大学へ行ったのに、劇場へ足を運ばなかった理由だとさえ思っている。もし吉岡先生みたいな人だったら人生が変わっていたかもしれないと思った。
読了日:8月7日 著者:平田オリザ
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/30913432
■安心毛布
この人のエッセイは初めて手にした。文章にボールじゃなくて手鞠が転がるような不思議な心地よさがある。感性はいかにも女性的だけど男には媚びない。前の2冊も読んでみよう。
読了日:8月5日 著者:川上未映子
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■ルドヴィカがいる
作家である主人公が書いている小説と現実が徐々に重なりあって…という展開は、これまで読んだものにもあったと思うが、これは歪んだ世界に引き込まれていくような感じだった。
読了日:8月4日 著者:平山瑞穂
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/30848343
■たまさか人形堂それから
検索してジョン・スコフィールドのアウトサイドなギターを聴いた。この人形をめぐる物語もちょっとアウトサイド。(ほめています)
読了日:8月2日 著者:津原泰水
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■ヨハネスブルグの天使たち (ハヤカワSFシリーズ Jコレクション)
9.11の悪夢のような映像が頭の中に蘇った。
読了日:8月1日 著者:宮内悠介
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/30769086
■現代建築 解体新書
約40年前に創刊された日経アーキテクチュアの記事を抜粋した題名にふさわしい内容の一冊。二つの大震災以外にも、考えられないような通路の崩落事故に関する記事も興味深かった。東京都庁コンペにおける各社の案がすべて見られたのも良かった。
読了日:8月1日 著者:セキユリヲ
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■想像ラジオ
さっきニュースで被災地の子供たちと脳天気に笑っている安倍首相の映像を見た。3.11の風化を押しとどめる意味でも多くの人に読んで欲しい本だと思う。
読了日:7月29日 著者:いとうせいこう
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■次郎物語 05 第五部
これが書かれた戦後の日本の雰囲気も伝わってきた。日米開戦前夜、2.26事件のところで終わってしまい、続きが読めないのは残念。
読了日:7月29日 著者:下村湖人
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/30693736
■オルゴォル
ニュースを通じて深く心を揺さぶられた初めての体験は阪神淡路大震災だった。これを読んで「去る者は日々に疎し」となってしまわないように、広島、長崎そして(これは震災前の作品だが)福島には必ず行かなくてはと思わされた。
読了日:7月29日 著者:朱川湊人
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/30688950
■ビッチマグネット
仲が良い姉弟の話で、姉を持つ自分にはむず痒かった。細かい話でうだうだ独白が続くかと思えば、大学進学とか初めてのセックスとか、普通は書き込むところを、1、2行で書き飛ばすユニークな時間感覚がなんだか新鮮だった。
読了日:7月27日 著者:舞城王太郎
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/30653858
■建築デザインの解剖図鑑
街歩きしながら見られると楽しいと思うので、電子書籍化してタブレットPCに入れて持ち歩けるようにして欲しい。
読了日:7月26日 著者:スタジオワーク
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■終点のあの子
最近読みだした柚木麻子のデビュー作はユーモアが感じられる近作と比べ、かなりのビターテイスト。少しは憎めないところがある嫌な女というキャラクターが絶妙だった。
読了日:7月26日 著者:柚木麻子
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■暮れていく愛
「黒の舟唄」が脳内で鳴っている。「暮れていく愛」に出てくるような男に尽くすことだけが生きがいみたいな女性は本当に今の世の中に存在するのだろうか?
読了日:7月25日 著者:鹿島田真希
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■小説 星守る犬
既読の原作漫画はもちろんこれも良かった。(映画も見てみたくなった)「続」も小説化されたら読みます。
読了日:7月24日 著者:原田マハ
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■私にふさわしいホテル
手段を選ばずに人気作家に上り詰めていく女性作家を主人公に、文学賞の裏側(?)を書いた怪作。これが面白かった人には筒井康隆「大いなる助走」をお奨めします。
読了日:7月22日 著者:柚木麻子
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■泥酔懺悔
女性作家11人の酒にまつわるエッセイ。下戸から始まり、だんだん酒飲み度が高くなるように並べられているようだ。書名通りの内容だったのは平松洋子とトリの角田光代。三浦しをん、角田光代のお二人とはぜひ一緒に酒を飲んでみたいと妄想してしまった。
読了日:7月22日 著者:朝倉かすみ,瀧波ユカリ,平松洋子,室井滋,中島たい子
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■ゾーンにて
福島原発事故事故が起きたとき、日本に「ゾーン」が生まれてしまったと思った。チェルノブイリ事故を予言したかのようなタルコフスキーの映画「ストーカー」(1979年、原作はストルガツキー兄弟の小説「路傍のピクニック」)に出てきた言葉だ。この本で田口ランディも同じ思いだったことを知った。そして、福島の現実から目を背ける自民党が圧勝してしまった・・・
読了日:7月22日 著者:田口ランディ
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■ソロモンの偽証 第III部 法廷
読後の達成感が半端じゃない。昔「社会派ミステリー」というような言われ方をした作品群があった。これは最高到達点の一つだと思う。
読了日:7月21日 著者:宮部みゆき
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■なめらかで熱くて甘苦しくて
ムズムズ感を楽しんだが「川上弘美版ヰタ・セクスアリス」という帯は看板に偽りありだと思う。
読了日:7月19日 著者:川上弘美
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■文学賞メッタ斬り! ファイナル
石原慎太郎が芥川賞選考委員を降りた理由は想像通りだった。西村賢太、田中慎弥など話題に事欠かなかった芥川賞は慎ちゃんがいなくなった結果、実験的な小説がすんなり選ばれるようになり、何だかつまらなくなってしまったというお二人の先見性を証明する結果に。またも直木賞落選の恩田陸についての意見はぜひ聞いてみたい。
読了日:7月19日 著者:大森望,豊崎由美
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■桜ほうさら
「うざい」や「真逆」なんて言葉が出てくる時代小説を読んだばかりだったので、宮部みゆきの上手さに改めて感じ入りました。剣術がダメで気弱な主人公、上昇志向の強い悍馬と称される母親、半身をアザおおわれながら気丈な商家の娘、江戸下町に暮らす気の良い人達などなど、誰もがそれぞれの事情を抱えながら生きていて印象深い。普通の「いい話」に落とさずに気持ちよく読み終えさせるストーリーテラーぶりもさすがです。
読了日:7月18日 著者:宮部みゆき
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■日本の男を喰い尽くすタガメ女の正体 (講談社プラスアルファ新書)
タガメ女のエジキとなるカエル男が少なくなって非婚化が進んでいるというのは、まあ当たっていると思うけど、タガメ女はドコモのガラケーを使っているとか、学者さんとは思えない断定ぶりが凄い。
読了日:7月15日 著者:深尾葉子
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■明日死ぬかもしれない自分、そしてあなたたち
両親の再婚で兄弟になった兄、姉、弟とその後に生まれた妹、絵に描いたような幸せな家族が、要となっていた長男の死によって壊れてしまう。アル中になった母親に翻弄される子供たちの視点で語られる物語の息苦しさで、読み進めるのが大変だった。「明日死ぬかもしれない」は誰にとっても真実だが、それをずっと意識しながら生き続けるのは困難だ。
読了日:7月15日 著者:山田詠美
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■京都茶庭拝見 (SUIKO BOOKS 167)
京都人のプライドが高いのも首肯けると思わせる一冊。
読了日:7月15日 著者:水野克比古
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■光圀伝
ドラマの水戸黄門がほとんどフィクションであることは知っていたが、ここまでギャップがあるとは思わなかった。物語としては面白かったが、あまり共感はしなかった。
読了日:7月14日 著者:冲方丁
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■絵物語 長谷川等伯
内容的には直木賞受賞作「等伯」のダイジェストで、安部龍太郎が選んだ10幅の絵の写真も添えられている。「等伯」の副読本にぴったり?
読了日:7月14日 著者:安部龍太郎,西のぼる
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■ローカル線で行こう!
廃線の危機にある東北のローカル線という設定が「あまちゃん」とかぶっているので、似たような話になるのかと思ったら意外な展開でした。スカウトされて社長になった元新幹線アテンダントの31歳独身女性と、県から第3セクターへの出向で副社長になった同世代の独身男性、それぞれの視点から語られる。ミステリ要素よりも社内や地域の雰囲気と二人の距離感の変化が面白かった。
読了日:7月11日 著者:真保裕一
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■キアズマ
レースに出たわけではないけど、ロードレーサーで70km/h以上のスピードで走ったこと(もちろんダウンヒル)があります。一つ間違えば死んでもおかしくなかったが、不思議に怖くはなかった。そんな自転車の持つ魔力が伝わってきて、レーサーに乗ったことがあるとは思えない著者の想像力・描写力に感心しきり。
読了日:7月9日 著者:近藤史恵
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■海賊とよばれた男 下
石油メジャーと官僚たちの包囲網に敢然と立ち向かった男がいたことをこの本で初めて知りました。本屋大賞受賞の際に百田尚樹自身が書いていたように、モデルである出光佐三という人物とその人生があまりにも劇的で、それがこの評伝を書ききるためのパワーをもたらしたように思います。
読了日:7月9日 著者:百田尚樹
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■嘆きの美女
ブスと美女、どちらの思考パターンもリアルで(と男の自分には思える)、「なるほど〜」と思いつつ読みました。この著者は近々ブレークすると予言しておきます。
読了日:7月8日 著者:柚木麻子
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■火山のふもとで
建築に多少でも関わりのある本読みの一人として、この小説に出会えたのは嬉しかった。建物の様子を想像させてくれた筆力は得がたいものだと思う。
読了日:7月7日 著者:松家仁之
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■空白を満たしなさい
突然よみがえりだした死者たちの一人、徹生は自分が3年前に自殺したことに納得できず、自分は殺されたと考えて真相の究明に動き出す。自殺者の話だと思って読みはじめたら、いきなり死者が蘇生したところから始まって驚いたが、著者の中でこの設定は必然だったのだろう。家族や周囲との人間関係について、様々なことを考えさせられた一冊だった。
読了日:7月4日 著者:平野啓一郎
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■愛の夢とか
川上未映子の色々な顔を見せてくれる短篇集。ぶっ飛んでいたデビューの頃からは、相変わらず独特ではあるけど雰囲気がずいぶん変わってきた。これからさらにどう変化していくのか楽しみ。
読了日:7月3日 著者:川上未映子
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■ソロモンの偽証 第II部 決意
図書館本がようやく回ってきました。時代設定がバブル期である意味も少し分かってきて、個性豊かな中学生たちによる法廷がどう展開するのかとても楽しみ(でも第V部もかなり待たされることに・・・)
読了日:7月1日 著者:宮部みゆき
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■王妃の帰還
女子校(中学)のクラスで起きた王妃キャラの転落というクーデター(?)とその後の顛末は、自分にとって遠い世界の話だがリアリティーを感じた。きれいごとになっていないのに、爽快感があるラストも良く、過去の作品もさらに読んでみようと思った。
読了日:6月30日 著者:柚木麻子
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■次郎物語 04 第四部
対米開戦前の言論弾圧で職を追われた朝倉先生と彼を慕う次郎のやりとりには、これが書かれた太平洋戦争後の日本の雰囲気が反映されているが、今の日本の状況に重なる部分も多い。著者があとがきで言い訳しているが、話の展開が急に遅くなった。最後の第五部でどこまで進むんだろう?
読了日:6月30日 著者:下村湖人
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■聞き書 野中広務回顧録
竹下政権の誕生に立ち会い、小泉政権の絶頂期に議員辞職した野中広務は、この時期の波乱に満ちた自民党の歴史を語るのに最もふさわしい政治家であると感じた。周りにいた政治家のほとんどを批判した彼が、今の安倍政権をどう見ているか聞いてみたい。
読了日:6月28日 著者:
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■海賊とよばれた男 上
国岡の義侠心、バイタリティと反骨精神が素晴らしい。自民党政権に戻ったとたん、国民そっちのけで千切れんばかりに尻尾を振りだした今の財界人たちに読んで欲しい。
読了日:6月26日 著者:百田尚樹
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■桐島、部活やめるってよ
この人の2作目以降はほぼ読んでいて、残っていたのがこのデビュー作。明るい高校時代とは言えなかったけど「いまどきの高校生じゃなくて良かった」と思った。
読了日:6月24日 著者:朝井リョウ
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■憲法の創造力 (NHK出版新書 405)
9条は変えないほうが良いと思っているが、その考えを少し補強できた。改憲論者には受け入れがたい内容だろう。
読了日:6月21日 著者:木村草太
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■ボブ・ディラン・グレーテスト・ヒット第三集
題名に惹かれて借りたが、読んでいるとイライラするこの手の話は苦手。
読了日:6月21日 著者:宮沢章夫
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■ルーズヴェルト・ゲーム
「新監督が廃部の危機にある企業の野球部を巧みなマネージメントで勝ち進ませる」(これじゃ「もしドラ」か)というような話を期待して読み始めたが、趣きが異なっていた。野球部以外に、リストラ、合併、新製品開発とネタを盛りすぎて、どれも薄味に感じてしまった。
読了日:6月20日 著者:池井戸潤
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■6 シックス
「シックス」は東京六大学のこと。リーグ戦をサイドストーリーにした、各大学の学生たちのエピソードはどれも面白い。左投げに変えてあるけど、星隼人は斎藤佑樹をモチーフにしていることが明らか。最近は話題になることすら少なくなってしまったけど、彼も星くんに負けないぐらい屈折してますね。一野球ファンとして復活を願っています。
読了日:6月18日 著者:早見和真
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■頭のでき―決めるのは遺伝か、環境か
読めば著者からのサブタイトルへの答えは明らかで「環境」。身近にいる「出来る子」を見ているとどうかなとも思えるが、そうであって欲しいとは思う。子どもに対する特別な教育の効果を測るために、教育することなくほっておかれる対照群を観察するというのは、日本人には受け入れがたいと感じた。
読了日:6月17日 著者:リチャードEニスベット
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■沈黙の町で
いじめにあっていた少年が、複数の足跡が残る部室の屋根から転落死した。自殺だったのか、飛び降りることを強要されたのか?第一発見者の教師、屋根の上に一緒にいた少年、その母親たち、新聞記者、刑事、検事など多くの視点から語られる。読んでいると人間関係が絡みあった地方都市の泥沼に引きずり込まれていくかのようだった。
読了日:6月17日 著者:奥田英朗
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■ランチのアッコちゃん
個人的に赤丸急上昇中なのが、この作者。題名と表紙カバーからの想像を裏切る、ちょっと辛口な連作短編だけど、出てくる料理はいかにも美味しそうだし、働く女性から共感される内容だと思う。
読了日:6月16日 著者:柚木麻子
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■神様のカルテ 3
優しそうにみえて厳しい内面を持った切れ者の美人女医、小幡先生の登場で新展開が。医療の現場がこうだとしたら医師不足もむべなるかなだが、これを読んで一止のような医師を目指す人が出てくるなんてことになってくれないですかね?
読了日:6月15日 著者:夏川草介
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■ほとんど記憶のない女 (白水Uブックス)
51篇の大部分は数ページ以下の短さで、中には2、3行のものもある。訳者の岸本佐知子のあとがきにあるようにどれも創作メモのよう、でも心のどこかにひっかかる。図書館で借りたが手元において、気が向いたときにパラパラめくるのがよさそう。
読了日:6月14日 著者:リディアデイヴィス
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■なかなか結婚しない女すぐ結婚する女―彼女たちを縛る心の鎖
妻が借りてきた本。「結婚しない女」についての記述は、どれもよく娘に当てはまる・・・
読了日:6月12日 著者:海原純子
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■第四の館 (未来の文学)
短篇集は多分全部読んでいるはずだが、ラファティの長編を読んだのは初めて。アーサー・C・クラークや伊藤計劃など多くのSF作家が扱ったネタも、ラファティの手にかかると弾けまくる。
読了日:6月12日 著者:R・A・ラファティ
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■かっこうの親 もずの子ども
シングルマザーである子供向け雑誌編集者と4歳の息子の日々は多くの苦悩の中にも喜びもある。少子化対策を担当する政治家や行政に欠けているのは、この著者の持つ共感力だと思う。
読了日:6月9日 著者:
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■不思議の扉 ありえない恋 (角川文庫)
川上弘美、スタージョン、梨木香歩、万城目学は既読。未読の中では小林泰三が良かった。
読了日:6月8日 著者:
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■次郎物語 03 第三部
次郎の試練と苦悩は続く。話がどこに向かうのか分からまいま、これを読めるのはちょっとラッキー。
読了日:6月7日 著者:下村湖人
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■けむたい後輩
「早稲女、女、男」は具体的な大学名で書かれていたが、こちらは架空の女子大(名前が似ている某女子大がモデル?)での話。出てくる女たちはどこかイタく、男たちは鼻持ちならない。毒を含んだ人物描写はけっこう“ツボ”です。
読了日:6月7日 著者:柚木麻子
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■震える牛
ガイシャ、ヤサなど独特の用語が頻出し、キャリアが悪く描かれ、上からの圧力で捜査が進まないなど、警察小説のパターンが律儀に守られている。BSEの話を後半で持ち出すなら、題名を工夫すべきだったのでは?キャラクターが類型的など、興をそがれる要素が多かったのが残念。
読了日:6月6日 著者:相場英雄
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■それを愛とまちがえるから
互いに不倫しているセックスレスの夫婦が、妙な成り行きから両方の愛人を巻き込んで、4人でキャンプに出かけることに… こんな話でも「ドロドロ感」がほとんどないのが井上荒野らしい。妻が手を出す前にさっさと図書館に返してこよう。
読了日:6月5日 著者:井上荒野
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■次郎物語 02 第二部
中学に入った次郎を襲った理不尽が、今のスポーツ界に受け継がれていることが、先の体罰騒ぎで明らかになった。進歩の無さに絶望的な気持ちになるが、だからこそ今読んでも十分に面白い。
読了日:6月4日 著者:下村湖人
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■それもまたちいさな光 (文春文庫)
題名の「それもまたちいさな光」がすっと心の隅に収まった。ラジオドラマのために書き下ろされたということで、平日午前10時から始まるラジオ番組をキーとして、何人かの男女とその恋愛模様が描かれている。中心となっているのは幼馴染の35歳の独身男女で、もし自分がこの歳まで独身だったら、こんな感じだったかも。
読了日:6月1日 著者:角田光代
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■東京プリズン
戦中・戦後の日本史がまともに教えられていないというのは今も変わっていないのだろう。いわゆる歴史認識がいつまでたっても問題とされる原因の一つだと思う。力作だとは思ったけど、2010年、11年と1980年、81年を行き来する構成は作者の中で必然なのだろうが、そこが感覚としてつかめず読みづらかった。
読了日:5月31日 著者:赤坂真理
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■わたしのこだわり――仕事・モノ・コト・人生の流儀
書名のテーマで書かれた30人のエッセイ。「こだわらないことがこだわり」というようなフレーズが何度も出てきて面白かった。川本三郎のこの文章を読むのは2回めだが、最後の一言できれいにまとめる芸に、初読みの時と同じく感心した。安野光雅の「走れメロス」はわが家で交わした会話とかなりかぶっていた。
読了日:5月29日 著者:
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■最果てアーケード
コミックの原作ということだったので検索してみたら、ちょっと意外な感じの絵柄だった。原作はまさに小川洋子の世界だけど、コミックを読むと違った世界が見えてくるかも。
読了日:5月27日 著者:小川洋子
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■次郎物語 01 第一部
青空文庫アプリにて読了。最後に著者が言い訳めいたことを書いているのが可笑しかった。
読了日:5月27日 著者:下村湖人
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■こころ (新潮文庫)
実は夏目漱石をほとんど読んでおらず、「こころ」も青空文庫アプリで初めて読み通した。結末は読めていたから、どこかで予備知識が入っていたらしい。「坊ちゃん」や「吾輩は猫である」を書いた漱石が、心の中にこんな孤独をを秘めていたとは・・・
読了日:5月25日 著者:夏目漱石
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■少女は卒業しない
自分は小学校、中学校、高校の卒業式がどんな一日だったか憶えていないけど、こんな日だったら良かったのにと思わされるような話が並んでいた。
読了日:5月25日 著者:朝井リョウ
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■ピアノの森(23) (モーニングKC)
ショパンコンクールのファイナル、パン・ウェイの圧倒的な演奏が終わり、やっとカイが登場したと思ったら、そこに待っていたのは… なぜレフがラスト奏者なのかも気になります。
読了日:5月24日 著者:一色まこと
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■太陽は動かない
主人公は産業スパイ、舞台は日本・中国・東南アジア、アクション&バイオレンスって「馳星周かっ!!」(面白かったけど)
読了日:5月23日 著者:吉田修一
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■ひらいて
主人公が泥沼にはまっていくのが怖いと思いながら読まされてしまった。この感じは“The Catcher in the Rye”以来なかったな。
読了日:5月22日 著者:綿矢りさ
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■ことばの力学――応用言語学への招待 (岩波新書)
マスコミが何を伝えないか、どこを切り取ってどのように伝えるかなどの方法で、世論を誘導しているというのは、自分でも以前から考えていた。標準語と権力の関係や手話について書かれた部分などは、目からウロコが落ちる内容だった。
読了日:5月21日 著者:白井恭弘
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■憤死
少しホラー風の作品が集められた短篇集。どれも面白く、「憤死」は何かのアンソロジーで既読だったが、再読でもインパクト大だった。
読了日:5月20日 著者:綿矢りさ
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■岩合光昭と動物園・水族館を歩く
撮影のコツがまとめられていて、我慢強くなければ岩合さんのような写真を撮れないことが分かります。地元愛知県の東山動物園が入ってなくて残念。
読了日:5月20日 著者:岩合光昭
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■終わらない歌
「よろこびの歌」から続いて読了。音楽のプロを目指す若者を主人公にした小説は数あって、どこかで読んだような話だなと思いつつ読み進んだが、さらに続きの話も読みたいと思えるエンディングだった。
読了日:5月20日 著者:宮下奈都
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■信長私記
信長は実際にこんなふうに考えていたのかもしれないと思わせる内容だった。続編を読んでみたいし、同じパターンで太閤記も読んでみたい。
読了日:5月19日 著者:花村萬月
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■よろこびの歌
娘の通っていた学校でも合唱コンクールがあり(こちらはかなりのビッグイベント)、思いがけずに娘のクラスが優勝しました。そういえば帰ってきた時にちょっといい顔をしていたなと思い出したのでした。
読了日:5月19日 著者:宮下奈都
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■早稲女、女、男
身近に現役早稲女がいてここまでイタくはありませんが、「主夫が欲しい」「私は性格が悪い」「私は負けず嫌い」などと言っており、かなり近いものがあります。この先この話のようなイバラの道を歩むことにならないように祈るばかりです。
読了日:5月17日 著者:柚木麻子
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■黄金街
広い意味での芸能界に生きる人達を主人公にした人情話を集めた短篇集。昭和の薫りたっぷりで、特に「黄金街」と「通夜噺」が味わい深かった。
読了日:5月16日 著者:三田完
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■歌うクジラ 下
不老不死を実現する遺伝子が発見された近未来を舞台に、格差と少子高齢化をキーワードに村上龍が創出した日本の未来像は悲惨といっていいものだった。
読了日:5月15日 著者:村上龍
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■歌うクジラ 上
少年を主人公にした近未来SFで、これが村上龍作品?日本がかなり悲惨な状態になっているが、全体像は下巻を読み進まないと分からないようだ。
読了日:5月13日 著者:村上龍
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■夜更けのエントロピー (奇想コレクション)
「バンコクに死す」を読んで半村良の「石の血脈」を思い出した。それぞれの短編には全く違う種類の異世界が展開されていて、シモンズがとんでもない想像力の持ち主であることを表している。
読了日:5月12日 著者:ダン・シモンズ
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■正義のセ 3
新聞記者になった明日香のエピソードもあって、最後は何とか着地した感じ。でも凛々子の神蔵に対する態度は、ちょっとなしでしょ。
読了日:5月11日 著者:阿川佐和子
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■正義のセ 2
「あれあれ?」という展開(1のあれは伏線だったのか)。3でどう始末がつくのか楽しみです。
読了日:5月10日 著者:阿川佐和子
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■正義のセ
なぜ凜々子が検事になったのかを、小学生時代のエピソードから書き起こしているが、大学や法科大学院、司法試験のところはすっ飛ばして、いきなり新人検事になっていたのでびっくり。幸い検事にお世話になったことがないので、その仕事ぶりが書かれたところは新鮮でした。
読了日:5月9日 著者:阿川佐和子
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■向日葵の咲かない夏
読み終えて思わず「これで終わり??」。何を書いてもネタバレになりそう。
読了日:5月7日 著者:道尾秀介
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■和菓子のアン
デパ地下の和菓子店を舞台にした「日常の謎」ミステリー。読むと和菓子に対する認識が変わります。柳原可奈子主演でドラマ化希望!
読了日:5月7日 著者:坂木司
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■短篇五芒星
独特の世界で「癖になる味わい」という感じ。
読了日:5月6日 著者:舞城王太郎
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■フライ・バイ・ワイヤ
病気で登校できない女子が遠隔操作するロボットが転校(?)してくるところから始まるSF学園ミステリ。殺人犯がなぜ警察の捜査から逃れえたかと、殺人の動機に無理があったように感じた。
読了日:5月6日 著者:石持浅海
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■ソロモンの偽証 第I部 事件
第1部だけで700ページ以上というボリュームにビビったが、すぐに引き込まれてページをめくる手が止まらなかった。中学生の頃に考えていたことはややこしくはあったけどここまでだったかなあ。
読了日:5月5日 著者:宮部みゆき
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■ナミヤ雑貨店の奇蹟
ちょっとひねったタイムスリップネタのファンタジー。東野圭吾はミステリーよりもこの手の作品のほうが好きです。
読了日:5月4日 著者:東野圭吾
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■世界から猫が消えたなら
泣かせることを狙っているように感じて途中でしらけたけど、短い話なので何とか読み終えた。
読了日:5月3日 著者:川村元気
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■赤い星 (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション)
江戸時代と現代、ロシアと日本、時代と空間をごった煮にして紡ぎだされた絢爛たる世界にオリジナリティーを感じた(ちょっと読みづらかったけど・・・)
読了日:5月3日 著者:高野史緒
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■洋食屋から歩いて5分
1940年生まれの著者ですが、文章からは「老成した青年」といった雰囲気を感じます。
読了日:5月1日 著者:片岡義男
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■北の夕鶴2/3の殺人 (光文社文庫)
初期の島田荘司は初読み。バカミス一歩手前のトリックや主人公の追い詰められ方が「金田一少年の事件簿」みたいだけど、金田一の原作者に影響を与えたんでしょうね。
読了日:4月30日 著者:島田荘司
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■帰り舟 深川川獺界隈 (朝日文庫)
SFマガジンを初めて買ったのは山田正紀が「神狩り」で衝撃的デビューを果たしたときでした。思えば遠くへ来たもんだ・・・
読了日:4月29日 著者:山田正紀
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■不浄の血 ---アイザック・バシェヴィス・シンガー傑作選
シンガーは1978年にノーベル文学賞を受賞したイディッシュ語作家。恥ずかしながら初めて知りました。ユダヤ文化が色濃く反映された短編が集められており、「傑作選」の名にふさわしい内容で、他の作品も読んでみたいと思いました。
読了日:4月27日 著者:アイザック・バシェヴィス・シンガー
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■御手洗潔のメロディ (講談社ノベルス)
本の雑誌5月号に「伊坂幸太郎が選ぶ島田荘司の10冊」というのが載っていたので、久しぶりに御手洗潔シリーズのこれを借りてきた。このシリーズらしい「IgE」「ボストン幽霊絵画事件」が良かったが、ジャズ界の巨匠へのトリビュート「SIVAD SELIM」の演奏シーンが印象的。
読了日:4月25日 著者:島田荘司
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■60歳で小説家になる (幻冬舎新書)
この薄い本を読んだだけで作家になれるわけではないことは当然だが、「狙い目」が書いてあるあたりは参考になるかも。
読了日:4月23日 著者:森村誠一
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■銀の匙 Silver Spoon(7) (少年サンデーコミックス)
まさかあの人が八軒に代わってエゾノー祭で活躍することになるとは。次の馬術大会が楽しみです。
読了日:4月22日 著者:荒川弘
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■銀の匙 Silver Spoon 6 (少年サンデーコミックス)
フジTVの深夜枠でアニメ化決定!頑張りすぎてしまう八軒&アキとの関係の先行きが気になる・・・
読了日:4月22日 著者:荒川弘
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■TPP参加なんて怖くない!食糧危機なんか任してくれ―提案食糧自衛隊の創設私案
半分は文献などからの引用・転載で世界の食糧事情を知るのには役だったが、著者の持論「食料自衛隊の創設」の論拠になっているようには、あまり思えなかった。若者の労働力を一次産業に向けるというアイデアは悪くないけど、政策提言としては内容が弱すぎるように感じた。
読了日:4月21日 著者:伊東春海
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■ヒロシマ、ナガサキ、フクシマ: 原子力を受け入れた日本 (ちくまプリマー新書)
ヒロシマ、ナガサキで核兵器による唯一の被爆国となった日本が、なぜアメリカ主導による原子力の「平和利用」を受け入れ、フクシマの重大事故を引き起こすに至ったのかが、説得力豊かに分かりやすくまとめられている。論文として書かれた開沼博の「フクシマ」論と併せて読んだことで、多面的な理解ができた。
読了日:4月21日 著者:田口ランディ
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■文学者の「核・フクシマ論」: 吉本隆明・大江健三郎・村上春樹
吉本の「反・反核論」を執拗な批判は理解はするが、くどすぎて疲れた。大江の一貫性を高く評価した一方で、村上のカタルーニャ国際賞受賞講演の反核宣言を批判している。核に反対して来なかった「我々日本人」は「一般的な日本人」を意味しているようにも思うが、私も胡散臭さは感じた。
読了日:4月20日 著者:黒古一夫
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/28021744
■漱石と倫敦ミイラ殺人事件 (集英社文庫)
漱石とワトソンが交互に語り手となっていて、視点と文体の使い分けも見事。ユーモアを交えながら進むが、謎解きも面白く、ちゃんとクラシカルなミステリになっていた。
読了日:4月19日 著者:島田荘司
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■「フクシマ」論 原子力ムラはなぜ生まれたのか
著者の言う「原子力ムラ」は俗に言う電力会社・経産省などを指すのではなく、原発を受け入れた町村のこと。ムラがいかにして自動的かつ自発的服従に至ったかを、明治時代からの流れの中で考察した本書は、原発の今後について考える上での必読の書と言えるだろう。福島第一を主な取材対象とし、修士論文として書き上げられたのが2011年1月だったのは驚きで、原発維持派・廃止派双方にとって受け入れがたいであろう内容となっているが、未来はこれを理解した先にあると信じる。
読了日:4月17日 著者:開沼博
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■ぼくらは都市を愛していた
SFの定番の一つである人類破滅テーマ。異なる姿をした2つの東京に生きる双子の姉弟がどのようにリンクするのかを想像しつつ読み進んだ。
読了日:4月14日 著者:神林長平
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■いずれは死ぬ身
スチュアート・ダイベック「ペーパー・ランタン」、トム・ジョーンズ「スリ」、トバイアス・ウルフ「いずれは死ぬ身」が印象に残った。
読了日:4月13日 著者:柴田元幸
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/27834044
■居心地の悪い部屋
文字通り背中がぞわぞわするような話が並んでいる。ジョイス・キャロル・オーツ以外は初めて読む作家ばかりだと思うがなかなかの粒ぞろいで、編者の読書量が半端ないのでしょう。
読了日:4月11日 著者:
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/27779663
■嵐のピクニック
この次に読みだしたのが、岸本佐知子訳・編の「居心地の悪い部屋」。この季節(春)に、おかしな話ばかり読んでいると、本当に頭がおかしくなってしまいそうです。
読了日:4月9日 著者:本谷有希子
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/27729166
■この国はどこで間違えたのか ~沖縄と福島から見えた日本~
安倍政権は福島について語らぬまま原発維持へ舵を切ろうとしており、普天間基地の辺野古への移設も強引に進めようとしているようだ。この本の中で複数のインタビュイーが語っている、なし崩し的状況への懸念が現実となろうとしている。福島第一原発と沖縄の基地という現実から目をそらさないように意識し続けていきたい。
読了日:4月8日 著者:内田樹,小熊英二,開沼博,佐藤栄佐久,佐野眞一,清水修二,広井良典,辺見庸
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■笑うハーレキン
修理専門のホームレス家具家、東口、疫病神、押しかけ弟子の奈々恵、共同生活をするホームレス仲間たち、いつものように登場人物の造形が魅力的。
読了日:4月7日 著者:道尾秀介
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■江戸猫 浮世絵 猫づくし
歌川国芳は世界一たくさん猫を描いた人ではないだろうか?江戸文化のレベルの高さを再認識しました。
読了日:4月7日 著者:稲垣進一,悳俊彦
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■もやしもん(12) (イブニングKC)
今回のテーマは日本酒の現状。「逆桶売り」は初耳で、「桶売り」にはメリットもあるというセリフが出てきたのは意外でした。
読了日:4月7日 著者:石川雅之
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■増大派に告ぐ
これがなぜファンタジー大賞?と思ったけど、この重苦しい話を読ませてしまう力量が図抜けていたのだろう。『本にだって雄と雌があります』ではじけたので選者の目が高かったということで・・・
読了日:4月5日 著者:小田雅久仁
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■「モザイク一家」の国境なき人生 パパはイラク系ユダヤ人、ママはモルモン教アメリカ人、妻は日本人、そして子どもは…… (光文社新書)
多くの日本人がほとんど意識していない、国家、民族、宗教について考えさせられた一冊。自分のユダヤ観は「アンネの日記」「日本人とユダヤ人」あたりから得たものに留まっていたことを痛感しました。
読了日:4月4日 著者:長坂道子
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/27584484
■パパは今日、運動会
登場人物が多数で、かつ語り手が変わっていくので、話についていくのが大変だった(登場人物一覧が役に立った)。それぞれの人に違った角度から光を当ててみせるところが作者の持ち味で、社内運動会という設定も生きて面白かった。
読了日:4月3日 著者:山本幸久
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■奇貨
中編2つはどちらもレズビアンの話で、セクシャリティの捉え方が独特。妙なリアリティに圧倒されました。
読了日:4月1日 著者:松浦理英子
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■「弱くても勝てます」: 開成高校野球部のセオリー
無類に面白い。スポーツを取材したノンフィクションは少なくないが、下手なのに勝ち進むチームを取り上げた時点で勝ち!開成高校のドサクサ野球を見てみたいけど、このスタイルだと選抜の21世紀枠に選ばれることはないでしょうね・・・
読了日:4月1日 著者:高橋秀実
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■ゼラニウムの庭
このテーマで書かれた小説はいくつか読んでいるが、特異な運命を生きる人、その人ではなく、その周りの人の視点から書かれているところが新鮮だった。
読了日:4月1日 著者:大島真寿美
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/27507056
■たまさか人形堂物語
内容的にはホラーサスペンスじゃないが「人形という存在の怖さ」が伝わってきた。
読了日:3月30日 著者:津原泰水
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■人はお金をつかわずにはいられない
短編小説のテーマになりにくい「お金」をテーマとしたアンソロジー。各作家の個性がはっきり出ていて面白かった。
読了日:3月30日 著者:久間十義,朝倉かすみ,山崎ナオコーラ,星野智幸,平田俊子
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/27440348
■美しい家
どうにか読み終えたけど、好きなタイプの話ではなかった(理解不能な登場人物たちにひっかかったから?)
読了日:3月29日 著者:新野剛志
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■現代日本の政党デモクラシー (岩波新書)
マニフェストの意義が理解できていなかったけど、この本を読んで納得。開かれた場で政策論議することに意義があるということを日本の政治家たちも分かっていなかったということか。ここでは話題とされていないが、ネット選挙解禁で参加デモクラシーへの道筋が見えるかもしれない。
読了日:3月28日 著者:中北浩爾
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■新版 闘う純米酒 (平凡社ライブラリー)
神亀は随分前に一度だけ飲んだことがあり、美味しいお酒として頭にインプットされています。美味しい純米酒を造る蔵は全国にあり、年々レベルが上がっていますが、経営的に大変だということが分かりました。ぜひ多くの人にちゃんとした日本酒を飲んでほしいと思います。
読了日:3月27日 著者:上野敏彦
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/27362372
■原発のコスト――エネルギー転換への視点 (岩波新書)
電力会社や政府が、いかにして原子力発電のコストを安く見せていたかが分かりやすく説明されている。いわゆる原子力村と敗戦までの日本軍のあり方は酷似していて、将来は広島・長崎・福島がひと続きの話として語られることになるのではないかと思う。
読了日:3月26日 著者:大島堅一
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/27334659
■夜の底は柔らかな幻 下
日本版スティーブンキングという感じは恩田陸の新境地?ここまでスプラッタな展開になるとは思っていませんでした。
読了日:3月26日 著者:恩田陸
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■夜の底は柔らかな幻 上
恩田陸が得意とする超能力もの。異世界についての説明がなく、上巻を読み終えてやっと状況がつかめた感じ。
読了日:3月24日 著者:恩田陸
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■ガソリン生活
自家用車を語り手にしたミステリー。伊坂幸太郎の持ち味である独特なユーモアが全面に出ていて楽しかった。スティーブン・キングのネタやガンダムのネタ(私はこちらは分かりません)が分かるかどうかで、読まれ方が変わりそう。
読了日:3月24日 著者:伊坂幸太郎
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■64(ロクヨン)
約650ページをほぼ一気読み。こういうのを「力作」というのでしょうね。ずっとテンションが高いままなので疲れました。正直に言えばあまり好きな作家ではないのですが、これと「クライマーズ・ハイ」は傑作だと思います。
読了日:3月21日 著者:横山秀夫
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■終わりの感覚 (新潮クレスト・ブックス)
学生時代の優秀な友人と恋人との思い出話から始まる話は予想外の展開に。長編小説としては短いが、内容は重量級でした。
読了日:3月20日 著者:ジュリアンバーンズ
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■闘う葡萄酒: 都農ワイナリー伝説
日本のワインへの見方が変わる一冊。都農ワイナリーのHPを見て「どれを買おうかな」と考えています。
読了日:3月19日 著者:上野敏彦
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■海の見える街
同じ建物にある図書館と児童館に勤務する32歳の男性二人と25歳の女性二人をそれぞれ主人公にした連作短編。恋愛がひとつのテーマとなっているけど、かなりのビターテイスト。それぞれが抱える問題は重いが、さほど暗さを感じさせずに読ませるのは、著者の才能だと思う。
読了日:3月17日 著者:畑野智美
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■恋愛映画は選ばない
図書館の新刊コーナーで見かけて何となく借りた本ですが、アラフォー独身女性の焦りがリアルで、期待以上の内容でした。
読了日:3月17日 著者:吉野万理子
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■ヘタウマ文化論 (岩波新書)
著者自身が書いているように「論」ではなく、雑談。タモリと東海林さだおの分析が面白かった。
読了日:3月17日 著者:山藤章二
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■ことり
相変わらずの静かな小川洋子の世界。主人公「小鳥の小父さん」が関わった数少ない人たちは、弟しか分からない言葉を話す兄、兄が週に一度キャンディーを買いに行く青空商店の店主、小父さんが借りる本の法則を見ぬいた図書館の司書(唯一の恋の相手)、小父さんがボランティアで清掃を続けた鳥小屋のある幼稚園の園長など。勝ち負けと無縁な人生もあることを教えてくれている。
読了日:3月16日 著者:小川洋子
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■短篇集 バレンタイン
独特の世界を編み出した短編が並んでいて良かった。柴田元幸が翻訳する小説はどれも好きだが、これを読んで彼の文体が、その理由のひとつだと分かった。
読了日:3月15日 著者:柴田元幸
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■背表紙は歌う (創元クライム・クラブ)
学生の頃は時間があればレコード店(まだCDじゃない)と本屋にいったものですが、ずいぶん前から図書館とネット書店ばかり利用しています。たまに行くのも大型書店で、この本にあるような出版社の営業とのやりとりが見られそうな本屋はまわりから、ほぼ消えてしまいました。文学賞や新刊キャンペーンにまつわる話など、だいぶネタは出尽くしたように思いますが、ひつじ君の活躍を期待しています。
読了日:3月14日 著者:大崎梢
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■私と踊って
図書館で借りた本はカバーが外してありました(こんなカバーだったんだ)。表題作と「二人でお茶を」で描かれたアーティストたちやNOVAで既読だった「東京の日記」が印象的。表紙の「交信」も良かった。
読了日:3月14日 著者:恩田陸
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■都市と都市 (ハヤカワ文庫SF)
翻訳SFをあまり読まなくなったので、最近のヒューゴー賞受賞作は読んでいません。というか受賞作を読んだのは久しぶりで、ファンタジーよりのこれにヒューゴー賞というのは、ちょっと驚きです。互いの住民や建物が「見えない」2つの都市がモザイク様に存在しているというアクロバティックな設定を力づくで描ききったのは凄い。ラストをどこに落とすのかと思ったら、ある意味で意外な結末でした。
読了日:3月13日 著者:チャイナ・ミエヴィル
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■比翼
名前が通ったベテランミステリ作家ですが、著書を手にとったのは初めて。得意のマジックものから艶っぽい話まで、ヴァラエティに富んだ短編ミステリを楽しみました。
読了日:3月10日 著者:泡坂妻夫
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■箱根駅伝 新ブランド校の時代 (幻冬舎新書)
最後に今後数年の大学駅伝における優勝校の予想が出ていて、箱根駅伝2013で優勝した日体大の名前はありません。しかし優勝タイムは気象的悪条件はあったものの、前年の東洋大からは20分以上遅く、この本にあるように柏原という存在の凄さを再認識させる結果でした。私のようにマラソンや駅伝のTV中継があると、見ずにはいられない人は必読です
読了日:3月10日 著者:生島淳
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■小さな建築 (岩波新書)
1755年のリスボン大地震、1871年のシカゴ大火、1923年の関東大震災などの災害がきっかけとなり、「大きな建築」への流れができ、東日本大震災ではその限界が明らかになった。「積む」「もたれかかる」「織る」「ふくらます」をキーワードに、著者が必要と考える、自立した「小さな建築」というテーゼが語られている。
読了日:3月10日 著者:隈研吾
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■竹島
さっと読めたけど、登場人物やストーリー展開に無理な感じがつきまとい、乗っていけなかった。
読了日:3月9日 著者:門井慶喜
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■三匹のおっさん ふたたび
有川浩はやっぱり体育会系だなあ。
読了日:3月8日 著者:有川浩
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■路(ルウ)
日本ではあまり注目されなかった台湾新幹線が開通するまでに関わった女性商社員を中心とした群像劇。いい人たちばかりが描かれているがそれが不自然に感じられず、台湾の空気もしっかり伝わってきた。帯にあった「感動の物語」なんて言葉は使いたくないが、読み終えていい小説に出逢えたと思えた一冊。
読了日:3月7日 著者:吉田修一
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■人生の旅をゆく 2
若い人が読んでもピンと来ないかもしれませんが、年齢を重ねた人の多くはうなづきながら読むことでしょう。ハードな2年間を経験したよしもとばななの小説はどう変わるのでしょうか?
読了日:3月6日 著者:よしもとばなな
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■3.11――死に神に突き飛ばされる
核燃料リサイクル計画を破棄し、使用済み核燃料処理に道筋をつけ、必要最小限の安全性の高い原発を稼働させ、再生可能エネルギーの開発にリソースを集中するべきという私の考えとほぼ一致する内容だった。安倍政権になってから原発推進派の巻き返しが顕著だが、次世代に負担を先送りしようとする人達を何とか食い止めねばならない。
読了日:3月4日 著者:加藤典洋
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■うふふな日々
エッセイ集。軽いものから真面目に書かれたものまであったが、個人的には後者に勇気づけられた。
読了日:3月3日 著者:あさのあつこ
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■翼をください
太平洋戦争開戦前、1937年に世界一周飛行に挑み、帰還寸前で行方不明になったアメリカの女性飛行士と、1939年に国産機ニッポンで世界一周飛行を達成した7人の日本人たちを絡めた波瀾万丈のストーリー。表紙と巻末のニッポンの写真&飛行記録図に惹かれて読みましたが、期待以上の面白さでした。
読了日:3月3日 著者:原田マハ
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■男女の怪 (だいわ文庫)
面白いと思ったところもあるけど、相変わらず養老さんの話はよく分かりません(阿川さんの7割程度理解できてる感じか?)。
読了日:3月2日 著者:養老孟司,阿川佐和子
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■バカに民主主義は無理なのか? (光文社新書)
新聞の書評欄で見て買ったが、題名に騙された感じがした。同じテーマなら山田宗樹の小説「百年法」が、いろいろ考えさせられた。
読了日:3月2日 著者:長山靖生
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■北の無人駅から
「無人駅」から連想する紀行ものではなく、「無人駅から」はじまるルポタージュ。漁業、農業、自然保護、観光、市町村合併と過疎など北海道が抱える問題は、日本全体の歪からのしわよせであると感じた。読み応えのある一冊で公務員や政治家を志す人には必読のノンフィクションだと思う。
読了日:3月1日 著者:渡辺一史,並木博夫
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■あと少し、もう少し
陸上部だけではメンバーが足りない学校の田舎の中学生たちが駅伝に出る話。優等生からヤンキーまで、少々面倒くさいメンバーが多く、あさのあつこの「バッテリー」を思い出させる話だった。
読了日:2月25日 著者:瀬尾まいこ
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/26470206
■探偵ザンティピーの惻隠 (幻冬舎文庫)
2冊めは未読ですが、ニューヨークの探偵が訪ねる北海道の温泉を舞台にしたミステリーというパターンで続いていくのでしょうか?謎解きはそれなりに面白かったけど、バアちゃんを死なせなくても良かったのでは?
読了日:2月25日 著者:小路幸也
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/26468473
■しょうがの味は熱い
こういう関係の2人が結婚してもうまくいかないだろうな〜。結婚・子育てに関するネガティブ情報があふれ、日本の先行きもよく見えない。今の20代〜30代の人達には、結婚に踏み切るということが本当に大変なんだろうと思わずにはいられなかった。
読了日:2月25日 著者:綿矢りさ
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/26468285
■湿地 (Reykjavik Thriller)
人口わずか約32万人のアイスランドに世界的なベストセラー作家がいたことを初めて知った。昔気質の刑事が主人公というのはよくあるが、解説で「灰色」とされたアイスランドの雰囲気が伝わり、ストーリーには古さを感じさせない。言葉の壁を超えて世界で受け入れられたことが納得できるミステリーでした。
読了日:2月24日 著者:アーナルデュル・インドリダソン
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/26435618
■プロ野球 事件史
プロ野球におけるトラブルをまとめたムック本。審判の判定をめぐるトラブルや、デッドボールに端を発した乱闘事件、江川事件をはじめとする選手の入団にまつわる事件などが網羅されている。最近の選手たちはずいぶん大人しくなったことが分かります。
読了日:2月22日 著者:
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/26372408
■野球小僧
意外な人が書いたフィールドオブドリームスat甲子園。プロ野球のフランチャイズで歴史ある屋外球場は甲子園以外残っていないことは寂しいなと思った。
読了日:2月22日 著者:島村洋子
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/26368337
■きみはいい子 (一般書)
子ども虐待を主なテーマにした連作短編集。悲惨な話の中にも仄かな明るさがあり救いになっている。子どもとしても親としても、こうした経験をしないで済んだのは幸いだったが、そういう私にも迫ってくるものがあった。
読了日:2月21日 著者:中脇初枝
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/26341051
■探偵ザンティピーの休暇 (幻冬舎文庫)
寅さん言葉で話すニューヨークの探偵ザンティピー(金髪の大男)のキャラクターは楽しかったけど、謎解きはスッキリしなかった。
読了日:2月20日 著者:小路幸也
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■百年法 下
優れた指導者による独裁は議会制民主主義に勝るのか?政権交代と大震災による混乱が、これを書くきっかけであったことは明らかで、そうであるならば、この先にある「国造り」の物語も書いて欲しい。
読了日:2月19日 著者:山田宗樹
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■百年法 上
現在日本が置かれた状況が書かせたメッセージ性が高いポリティカルフィクション。とにかく下巻を読もう。
読了日:2月18日 著者:山田宗樹
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/26253617
■昔には帰れない (ハヤカワ文庫SF)
ラファティはSFを読みだした頃から大好きだった。題名通りノスタルジックな表題作や、ヒューゴー賞を受賞した「素顔のユリーマ」など、どれも面白く満足した。
読了日:2月16日 著者:R.A.ラファティ
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■NOVA 9 ---書き下ろし日本SFコレクション (河出文庫)
木本雅彦「メロンを掘る熊は宇宙で生きろ」、扇智史「アトラクタの奏でる音楽」、小林泰三「サロゲート・マザー」と大ベテラン眉村卓の「ペケ投げ」が良かった。
読了日:2月15日 著者:
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/26160172
■もういちど
臓器移植(心臓移植は特に)は心理的にかなり微妙な問題があるように思うが、こうしたファンタジー的なフィクションの形で扱うのはどうなんだろう。
読了日:2月14日 著者:矢口敦子
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/26143443
■小美代姐さん花乱万丈
戦中戦後の昭和を生きた芸者の一代話。不美人を主人公にしたところが群ようこらしい。
読了日:2月11日 著者:群ようこ
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■チヨ子 (光文社文庫)
本人が着ぐるみを着て朗読した「チヨ子」を聞いてみたい(映像ないのかな?)。再読となる「聖痕」のインパクトがやっぱり強烈。
読了日:2月11日 著者:宮部みゆき
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■刑事のまなざし
「らしくない刑事」が主人公というのはありがちだけど、夏目が警官に転職した事情が、全編のキーになっている。この人の他の作品も読んでみよう。
読了日:2月11日 著者:薬丸岳
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■もういちど生まれる
朝井リョウは「チア男子!!」「何者」が既読で3冊目で、これが一番好き。就職してもずっと書き続けてほしい。
読了日:2月11日 著者:朝井リョウ
http://book.akahoshitakuya.com/cmt/26048428
■空飛ぶ広報室
TVディレクター稲ぴょんのキャラはちょっとイタすぎだけど面白かった。でも読後感はかなり複雑です(昨年、地元基地の航空祭にブルーインパルスが来たけど、反対運動があることなどで演技飛行はありませんでした)。
読了日:2月10日 著者:有川浩
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■しあわせ節電
経済発展ではなくダウンサイジングが必要という主張はもっともだけど、多くの人が目を背けている「不都合な真実」なので、行くところまで行くしかないのでしょうね。
読了日:2月9日 著者:鈴木孝夫
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■金米糖の降るところ
佐和子と妹のミカエラ、その娘アジェレン、3人の恋愛(どれも不倫)のかたちはそれぞれで、切実さは伝わり引きこまれたけど、相手の男たちがそこまで魅力的だとは思えなかった。
読了日:2月9日 著者:江國香織
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■箱庭旅団
英米によくある奇妙な味のショートショートに、この作者らしい「ほんのりテイスト」が加わっていて楽しめた。
読了日:2月7日 著者:朱川湊人
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■クラウドクラスターを愛する方法
表題作の中編プラス短編「キャッチアンドリリース」の2編。どちらも子供の目から見た両親の離婚がテーマで、読んでいてジンジンするのは前2作に通ずる。暗い話だけど、読後に何か突き抜けた感じを抱かせるところが、この人の才能だと思う。
読了日:2月6日 著者:窪美澄
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■国を蹴った男
戦国時代を舞台にした短篇集。それぞれ普通は脇役扱いされる人物を主人公にするという趣向が効いて、秀吉や直江兼続、まつ(前田利家の妻)らの悪人(悪女)ぶりが際立っている。
読了日:2月5日 著者:伊東潤
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■等伯 〈下〉
上洛してからも等伯は秀吉や狩野派らの権力に翻弄され、一途な性格も相まって幾多の危機に襲われ続ける。彼が生き抜いて表紙になっている傑作「松林図」を残せたのは奇跡に等しいことだったことが分かった。いつか「松林図」を見なくては。
読了日:2月4日 著者:安部龍太郎
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■等伯 〈上〉
読みだしてすぐに物語に引き込まれて一気に読みきった。長谷川等伯の名前は知っていたが、織田信長が上洛した時期に京を目指しまさに波瀾万丈の旅をした人であることは初めて知った。家族への愛と危険を犯して戦場を目の当たりにしようとする芸術家の本能との相克、絵に魂が宿る瞬間の恍惚、とにかく等伯の絵(現物)を見たいと強く思った。
読了日:2月2日 著者:安部龍太郎
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■ストレイヤーズ・クロニクル ACT-2
場面がなかなか頭に入ってこず、読むのが苦しかった。これを原作にコミック化したほうが受け入れやすいと思う。
読了日:2月2日 著者:本多孝好
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■虚像の道化師 ガリレオ 7
最後の「演技る(えんじる)」がこのシリーズとしては異色で印象に残った。ほかはいつものガリレオ。
読了日:2月2日 著者:東野圭吾
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■解錠師〔ハヤカワ・ミステリ1854〕 (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)
子どもの頃の事件がきっかけで声を失った主人公は、高校時代にまたしても事件に巻き込まれ、どんな鍵でも開ける "THE LOCK ARTIST" になる。物語は2つの時間を行き来しながら語られ、先行きの見えない息苦しい展開に引き込まれてしまった。
読了日:2月1日 著者:スティーヴ・ハミルトン
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■虫樹音楽集
通いはしなかったけど、ちょうどここに書かれているのと同じ頃、何度かジャズを聴きにライブハウスへ行った。あの時代の雰囲気を思い出しつつ、独特の世界に浸ることができた。
読了日:1月30日 著者:奥泉光
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■共謀者たち 政治家と新聞記者を繋ぐ暗黒回廊
政治家と新聞記者だけでなく、大新聞の傘下にあるテレビ局、警察や検察をはじめとする官僚組織、大企業などで構成された権力のネットワークは、あの福島第1原発事故後に、よりその結びつきを強化したようにさえ思える。河野太郎以外にこうした問題意識を持った政治家がいるのか(誰なのか)が知りたい。
読了日:1月29日 著者:河野太郎,牧野洋
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■NOVA 8 ---書き下ろし日本SFコレクション (河出文庫)
東浩紀の連載(って言っていいのかな?)がやっと完結(良かった良かった)。今回の山田正紀は説明的すぎて世界に入って行けず。
読了日:1月28日 著者:山田正紀,青山智樹,東浩紀,粕谷知世,片瀬二郎,北野勇作,飛浩隆,友成純一,松尾由美
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■終わり続ける世界のなかで
学生時代を想い出しつつ、くすぐったい思いで読んだ。「ノストラダムスの大予言」を手に取ることもなかった自分にはピンとこなかったけど、ここに書かれているいるように、ずいぶん罪深い本だったようだ。
読了日:1月26日 著者:粕谷知世
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■春はそこまで 風待ち小路の人々
今の商店街の状況を江戸時代に写したようなところが気になって、なかなか話に入り込めなかったが、伏線が生かされた終盤は意外な展開で楽しめた。
読了日:1月26日 著者:志川節子
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■平台がおまちかね (創元クライム・クラブ)
読む本のほとんどは図書館で借り、たまに買う時もネット。自分みたいな人間がいるから出版社と書店が苦しくなると分かってはいるけど・・・
読了日:1月26日 著者:大崎梢
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■ここはボツコニアン 2 魔王がいた街
さっさと読めてしまった。作者が宮部みゆきじゃなかったら手にはしなかったと思うけど、逆に普段ラノベばかり読んでいる人が読むとどう感じるのかな?
読了日:1月25日 著者:宮部みゆき
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■ここはボツコニアン
RPGはやらないので、そっちのネタは分からないけど、映画ネタは古いのが多いから分かる。設定、文体とイラスト付きのところはラノベそのもので、作者はそれを楽しんで書いている。
読了日:1月24日 著者:宮部みゆき
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■何者
これから社会に出ようとする若者のプライドをズタズタにする「就活」は、日本を閉塞状況に追い込んだ要因の一つではないか?なんてことを考えてしまった。
読了日:1月23日 著者:朝井リョウ
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■総統閣下はお怒りです
マスメディアは嘘はつかないけど、出す数字や情報を選択することで、自分たちの結論に誘導する。3.11以前にはぼんやりとしか感じていなかったことが、(自分を含む)多くの人に見えてきたように思う。
読了日:1月23日 著者:元木一朗
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■コズミック・ゼロ
設定にはあちこちに無理があって、突っ込みどころ満載、「でも読まされちゃった」という感じ。
読了日:1月22日 著者:清涼院流水
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■なんらかの事情
「あるある」ネタで笑えるものと、どこまで妄想を広げるのかと呆れるものが混在している。この人は「妄想エッセイ」というジャンルを確立したように思う。イラストもいい味を出している。
読了日:1月22日 著者:岸本佐知子
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■ノエル: a story of stories
作中の童話と、それを読んだり聞いたりする人たちの話が絡みあっていて、"a story of stories"のサブタイトルに納得。道尾秀介らしい仕掛けもあるが抑制がきいており、暗い雰囲気で始まった話が、ほの明るさへ変わっていくのが心地よかった。
読了日:1月20日 著者:道尾秀介
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■神去なあなあ夜話
「神去なあなあ日常」は林業の話が多かったが、こちらは神去村の話が中心。繁ばあちゃんと直紀さんの女性たちがいい感じで活躍してます。
読了日:1月20日 著者:三浦しをん
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■紫式部の欲望
妻が借りた図書館本。「ふむふむ」という感じで読んだ。源氏物語を読んでいれば、もっと面白く読めただろう。源氏は橋本治を読みかけてすぐに挫折した。妻はマンガで読めばと言うが、かつてちらっと見て自分に少女マンガリテラシーがないことを自覚したのでした。
読了日:1月19日 著者:酒井順子
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■九月が永遠に続けば
ホラーサスペンス大賞のデビュー作。高校生の息子が突然消えてしまい混乱する母親がリアルで、ページをめくる手が止まらなかった。デビュー作の出来が良くても続かない人も多いけど、この人は順調にキャリアを積んでいる。
読了日:1月19日 著者:沼田まほかる
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■鬼の跫音
4年前に出たホラー(連作?)短篇集。「犭(ケモノ)」がザ・ベストミステリーズ2009で既読で、やはりいちばん印象的。悪くないけど、これ以降の作品のほうが好きです。
読了日:1月18日 著者:道尾秀介
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■生きる悪知恵 正しくないけど役に立つ60のヒント (文春新書 868)
相談に答える形になっているが、どこに掲載されたのかが書いてないみたいだし、もしかして「Q」もフィクション?「A」のほうは最後に例の筆文字(?)で、ワンセンテンスにまとめられていて分かりやすい。 「嘘も方便」的な悪知恵に加えて、ちょっとひねった具体的提案や考えかたを変えてみようという答えが多く実践的。中には「これはどうよ」というのもあるけど意外にまともでした。
読了日:1月17日 著者:西原理恵子
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■松本清張傑作選 悪党たちの懺悔録―浅田次郎オリジナルセレクション
松本清張傑作選は3冊目。 どれもさすがの面白さで、裏の顔をあぶりだす書きっぷりが冴えています。
読了日:1月16日 著者:松本清張
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■原発と祈り 価値観再生道場 (ダ・ヴィンチブックス)
自分は本気で何かに祈ったことがない人間なので、原発に祈りはしないが、それを嗤う気持ちもない。残念ながらここに書かれている原発推進派と反対派の間で会話が成り立たない状況は変わっておらず、「祈り」がそれを変える力になってほしいと思えた。
読了日:1月16日 著者:内田樹×名越康文×橋口いくよ
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■下流の宴
ちょっと身につまされるところもあり、イラッとする部分(特に由美子の言動)もあったが一気読み。今の子供たちは親の世代よりしっかりしている子と、翔のような子に二極化しているように思います。
読了日:1月15日 著者:林真理子
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■本にだって雄と雌があります
本も象も時空を超えて飛び回る。2012年のベストはこれに決定!(「ソロモンの偽証」「64」まだ読んでないけど)
読了日:1月14日 著者:小田雅久仁
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■ふくわらい
最近増えたように思う編集者を主人公にした小説はいくつも読んだけど、これは圧倒的にインパクトが強い異色作だ。傑作だと思うが、直木賞の選考委員がどんな反応をするのか楽しみ。
読了日:1月14日 著者:西加奈子
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■ストレイヤーズ・クロニクル ACT−1
最後のほうでようやく設定が分かりかけたところで、やや半端な感じで終わっている。伊坂幸太郎的な世界だけど、読み味がぜんぜん違うのは、ユーモアがないからか?
読了日:1月12日 著者:本多孝好
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■「悪意の情報」を見破る方法 (ポピュラーサイエンス)
この本には例としてあげられていないけど、サプリメント系の商品がなぜ増えたのかが分かる内容だった。元の内容が難しいとは思うが、もう少し噛み砕いた訳で読みやすいものだったら、人に薦めるのだけれど・・・
読了日:1月12日 著者:シェリー・シーサラー
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■ラブコメ今昔
ずいぶん前に図書館でリクエストした「空飛ぶ広報室」がもう少しすると回ってきそうなのでこれを借りた。自衛官を主人公にしたラブコメなんてこの人以外には書けない。ちょっと美化しすぎかとも思うけど、自衛隊に対する見方が変わる人も多いのでは?
読了日:1月11日 著者:有川浩
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■噂の女
一人の若い女の愛人や夫(みんな50歳以上)が次々に変死して、女が中古車販売店の事務員から高級クラブのママにのし上がっていく話。このところ女が引き起こす事件が多いのでインスパイアされたんでしょうね。岐阜弁や田舎のコネ社会の描写は誇張はあるけどかなりリアルで笑えました。ラストは奥田英朗らしくて、妙な爽快感がありました。
読了日:1月10日 著者:奥田英朗
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■首無の如き祟るもの (講談社文庫)
因習が残る村での怪異な殺人事件と意表をつくトリックという刀城言耶シリーズのフォーマットが見事にはまった一作。
読了日:1月9日 著者:三津田信三
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■ついてくるもの (講談社ノベルス)
表題作と「八幡藪知らず」が特に怖かった。よくできたホラー短篇集だと思うが、「椅人の如き座るもの」だけがホラー的雰囲気のミステリで、刀城ものとしてもちょっと異質だった。
読了日:1月6日 著者:三津田信三
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■幸せになる百通りの方法
この人の短篇集は初めて読んだと思うが、どれもユニークな設定とラストのキレがよくて、帯にある「短編の名手」が納得できる内容だった。オレオレ詐欺がうまくいかない(?)「俺だよ、俺」、リストラされたことを家族に打ち明けられない「ベンチマン」が特に印象的だった。
読了日:1月4日 著者:荻原浩
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■しあわせなミステリー
「BEE」は小品ながらいかにも伊坂な話で良かった。他の3人はすべて初読みで、「名前は憶えておこう」といったところ。ところでこれって「しあわせなミステリー」なの?
読了日:1月3日 著者:伊坂幸太郎,中山七里,柚月裕子,吉川英梨
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■スパイクス ランナー
5000メートルで初対決した主人公もライバル(?)もいかにも「あさのあつこ」的。箱根駅伝の中継をチラ見しながらこれを読むのは乙なものでした。
読了日:1月3日 著者:あさのあつこ
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■松本清張傑作選 暗闇に嗤うドクター―海堂尊オリジナルセレクション
「草」は今読んでも十分に面白い(タイトルが・・・という海堂さんの意見には賛成)
読了日:1月3日 著者:松本清張
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■オタクの息子に悩んでます 朝日新聞「悩みのるつぼ」より (幻冬舎新書)
相談者を納得させる「悩み相談」というのを読んだのは初めてかもしれない。ここに書かれている「思考ツール」を使いこなせれば、売れっ子「占い師」になれるだろう。
読了日:1月2日 著者:岡田斗司夫FREEex
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■星がひとつほしいとの祈り
ベタな話ばかりだけど、どれも良かった(ベタな方言はちょっといただけないけど)。
読了日:1月1日 著者:原田マハ
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■結論はまた来週
奥さんから「愛してる?」と聞かれる日常に耐えられる橋秀実はえらい!
読了日:1月1日 著者:高橋秀実
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■さよなら僕の夏
「風」を感じさせてくれる小説でした。
読了日:1月1日 著者:レイ・ブラッドベリ
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▼読書メーター
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